山田あかねの一喜一憂日記

心に引っかかるテーマは前後の見境なく取材に行きます。映画、テレビ、本つくってます。

雨の黄金町。

今日も、黄金町で映画の上映とトークをやってきました。

平日、昼間、雨…とバッドコンディションだったので、お客さんゼロだったら、どーしよう…と心配しましたが、こじんまりとできました。

帰り道、昔、売春宿、(いわゆる、ちょんの間…)だったというカフェに、阿川さん、今村さんと行きました。

狭い階段を上がると、4畳半くらいの小さな部屋があります。おしゃれに改装してあります。

窓から川が見えます。



あ、映ってないか。緑の並木の下が川です。普通の家みたいな雰囲気。

昔は、ここで、あんなことや…こんなことや…う…書けないようなことが…日々、行われていたとは…ごくり。しかも、昔っていっても、2005年まで営業していたそうです…。



今村さんと阿川さんを、密会風に撮ってみました。

阿川さんは、「フェイク・ゲーム」という歌舞伎町を舞台にした、破天荒な女性が活躍する小説や、「D列車で行こう」という、鉄道小説なども書かれている幅の広い作家さんです。

このあと、今村さんと阿川さんが、どうなったかは知りません…。

嘘です。今村さんは、芝居の稽古に出かけ、阿川さんは、原稿を書きに帰っていきました。

今村さんは、「もし、私が売春婦だったら、人気がなくても、つらいし、人気がありすぎてもつらいかも…」と不思議な心配をしていました。

でも、わかります。ここにいると、そんな気持ちになってきます。

毎日、窓の外を眺めて、川の向こうの生活を想像し、この小さな箱みたいな部屋で、いろんな男性と向き合う……どんな気持ちだったかなあ…と考えてしまいます。時間も場所も、仕事もスリップできる。

今日は静かな雨が降っていたので、遊女の気持ちになるのに、なおさら、ぴったりでした。

遊女の気持ちで窓の外を見る、いまむー。




映画「すべては海になる」は、21日(金)まで、黄金町、ジャック&ベティで上映してます。

映画見て、このカフェでまったりするのがおすすめです。

あーしかし、今、このカフェの名前がわからない。川沿いの、間口の狭い珈琲やさん。1階はカウンターで、2階に写真のような小さな部屋があります。珈琲は、マグカップでたっぷり、美味しい。

お店の名前、「マイノリティーズ・コーヒーズ」でした。阿川さんが、ツイッターで教えてくれた。

黄金町ガイドもweb上にありました。

黄金町は不思議な気持ちになれる場所でした。