山田あかねの一喜一憂日記

心に引っかかるテーマは前後の見境なく取材に行きます。映画、テレビ、本つくってます。

離婚式、その後。

昨日、「離婚式」について書いたら、アクセス数が増えた。

興味のあるテーマなのかな。

それと、ツイッターで、情報を寄せて下さった方もいて(ありがとうございます)、新情報もあるので、続きを書きます。

新情報というのは、離婚式をやったカップルは復縁することが多い…というものでした。

ええーっ!てなもんですよね。

「別れます」と宣言しておいて、やっぱりやめました…って、そんな…。

しかし、よく考えて見ると、離婚式ができるってことは、二人の状態が完全にさめてしまったわけではなく、憎しみあっているわけでもない…というかなり復縁しやすい状況なのかもしれない。

離婚の場合、「顔を見るのもイヤ」とどちらかが思うこともあるだろうし、だいたい、人を招いてイベントをする…というのには、結構パワーがいる。(お金もいるぞ)

招待客を選んだり、場所や料理を決めたり、スケジュール調整したり。昨日の番組によれば、「離婚ドレス」みたいなものもあったから、衣装合わせなどもあるかもしれない。

そのような、いろんなことに対処するパワーって、たいていの離婚の場合、残っていないのではないかしら。

結婚式の準備だって、かなり大変だけど、あれを乗り切ることができるのは、それが「楽しいこと」「夢のあること」「ウキウキすること」だから乗り越えられるのであって、「苦しいこと」「悲しいこと」「痛いこと」とわかっているもののために、わざわざ、時間と体力をさけるだろうか。

自分など、離婚前後は、生きているだけで精一杯だった。その上、ハードな仕事も抱えていたので、余計なことはいっさいやりたくない…と思っていましたもの。

仕事を休んで、ゆっくり落ち込みたい…とか思ってたし。

(それはそれでよくない…ってことは後になってわかりました。忙しいほうが気が紛れてよかったのね)。

そんな状況のなかで、たとえ離婚コンサルタントがいたとしても、「離婚式?え?どうでもいいです。それと誰にも会いたくないので、隠れていたいです」となってしまうような気がする。

それでも、離婚式をやってみよう、自分たちの結婚を見直そうと思えるカップルというのは、あきらかに、復縁の見込みあるよね。裁判じゃなくて、調停に持ち込める感じ…というか、いろんな余地あり…のような。

なので、そういうカップルがいたすのはよろしいかとは思うけど、う~ん、だったら、他人を巻き込まずに、自分たちだけで、なんとかできないものなんでしょうか…と言いたいところ。

自分の想像する離婚式は、お互い、別れることにすっかり同意して、

「これまで楽しかったけど、ここから先は、別の人生がいいと思う。ありがとう、そっちも元気で」

みたいに言いあえるオトナの離婚ですな。さらっとした感じ。財産分与も親権も養育費もいっさいもめ事なし。
そんなクールで理想の離婚…。

でも、そんなのホントにあるのかな?

そんなにすっきり別れられるなら、最初から、それほどの関係じゃなかったんじゃないの?と思ってしまうぞ。

自分の想像するリアルな離婚式は、開催当日、どちらかが遅れてきて、べろべろに酔っぱらったり、途中で、お互いを罵倒しあって、会場混乱。

さらに、どっちかの浮気相手、もしくは、再婚予定相手がなだれこんできて、乱闘に。

仲裁しようとした友人まで罵倒され、壊さなくてもよかった友情にまでヒビが入り、たまさか駆け付けた、仕事先のひとは、「プライベートはこんなに荒んだひとなんだ。もう、取引中止だ」と決意し、仕事も失う。

あーなんで、こんなことになったんだ、思えば、全部、おまえが悪い!

いーや、浮気したあんたこそ、すべての原因だ、責任とれ!

知るか!

帰れ!

誰がおまえなんか!

…などと、凄まじいものになりそうな予感。

これではせっかくのうるわしい結婚の思い出も台無しに。

それと費用が気になるよね。離婚するとき、お金の問題はかなりシビアなことになるので、二人で折半しないといけないイベントなどするのは、かなりリスキーかと。

それともなー。

そういうトラブルがあったとしても、自分たちの結婚を終わらせるにも、「ひと」や「イベント」がないとできないってことなのだろうか。

ひととの関係を作る能力が、ものすご~く劣化してしまって、ふたりで解決するなんて、とうていできない!ということ?

カウンセラーや精神科医に相談する…というのはアメリカ映画によくでてくるけど、日本だとなかなかそのスタイルが根付かないから、一気に、離婚式=儀式に飛ぶのかな。

わからない。

結婚式にしろ、お葬式にしろ、儀式に過剰な思い入れをするのは、どんな心境の反映なんだろうか。

自分たちふたりが納得していれば、まわりのひとがどう思うと関係ないように思うけど、今や、劇場型というか、インターネット型といおうか、なんでも、公開して、ひとに知らせたい、評価を受けたい…という気持ちの強まりなんだろうか。

自分の思いよりも、外からの評価のほうが気になるのかな。

ふたりだけでする結婚式があるように、ふたりだけでする離婚式があってもいいような気がする。

あ…わりと、自分たちは、短く二人だけで離婚式っぽいことしたかもしれないな。確か、クリスマスイブにね。
そして、そのまま、離婚届を出しに行ったのだった。ははははは。

…ということで、離婚式について考えたことを書きました。

特定の個人を批難するものではありません。ツイッターで情報をお知らせ下さった方、ありがとうございました。

離婚式に対する、自分の正直な気持ちでした。

傷つける言葉があったら、ごめんなさいね。