山田あかねの一喜一憂日記

心に引っかかるテーマは前後の見境なく取材に行きます。映画、テレビ、本つくってます。

ザ・ノンフィクション 1000匹の猫と寝る女

弊社で制作し、自分が演出を担当した番組が、放送になります。


「ザ・ノンフィクション 1000匹の猫と寝る女」

3月1日(日)午後2時~3時

フジテレビ(関東ローカル)

主人公は、広島で犬や猫の保護活動を行う、「犬猫みなしご救援隊」の代表、中谷由里さんとパートナーの田原好己さんです。



中谷さんは文字通り、1000匹の猫と暮らしています。



ここにいるのは、福島の原発20キロ圏内で置き去りにされた猫、飼い主が飼いきれなくなって中谷さんにあずけた猫、そして、広島市動物管理センターから引き取った猫たちです。

この猫たちは、いずれも、中谷さんが手を差し伸べなければ、生き延びることのできなかった命です。



特に子猫は、母猫と引き離されたらそれだけで死んでしまうし、世話もたいへん。

捨て猫って子猫がものすごく多いんです。

けど、中谷さんがお母さんになって育てています。



中谷さんと初めて会ったのは、2011年4月21日。

東北で震災があり、福島では原発の事故があり、20キロ圏内にはたくさんの犬や猫が置き去りにされたと知りました。

なにかできないかと訪ねたのが、中谷さんたちがやっていたシェルターでした。

(当時の日記です)

翌日の4月22日から原発20キロ圏内は立ち入り禁止になるとあって、シェルターは緊迫していました。

20キロ圏内に入る勇気のなかった私は、シェルターで犬の散歩を手伝うだけでした。

東京に戻り、気の弱い自分を愚痴っていたところ、先輩の渋谷昶(のぶ)子監督は言いました。

「映画を撮りなさい。映像で彼らのこと、犬や猫のことを伝えなさい。なんのために20年もテレビやってきたの!」

友人のカメラマンに参加してもらって、撮影が始まりました。

あれから4年。

昨年9月に「むっちゃんの幸せ」(NHK総合)で犬のことをやりました。

そして、今回が「猫」の話しです。

正直に言えば、「猫」を主人公に撮っていたわけではないんです。

犬を撮っていたら、自然に「猫」も撮れてしまった。

そして、この作品の主人公は「猫」というより、猫を助ける、中谷さんと田原さん、そして、「犬猫みなしご救援隊」の献身的なスタッフたちです。



タイトルとおり、中谷さんは、1000匹の猫と寝ています。

最近、忙しすぎて、自分が何をやっているのかわからなくなり、ギリギリでした。

が、この作品は本物です。

ここには、大事ななにかがしっかりと映っています。

どうぞ ご覧ください。