山田あかねの一喜一憂日記

心に引っかかるテーマは前後の見境なく取材に行きます。映画、テレビ、本つくってます。

映画「パディントン」

公開中の映画「パディントン」を見た。

なぜ、そのような、子供向けのかわいらしー作品を見たかと言えば、5年前、ロンドンに住んでいたとき、暮らしていた場所が、「パディントン」駅の近くだったからだ。

パディントンはペルーから来た熊のことだが、名前の由来は、自分を家族にしてくれる人を「パディントン」駅で、探していたからであった。

「パディントン」駅は、いろんな電車が行き交う大きな駅。

私の勝手なイメージは「上野」駅に近い。

で、これが、当時撮った、パディントン駅。



旅立ちの駅っぽいでしょ。

ホームにカフェやショップが建ち並び、構内には本屋さんやマーケットもあった。

その一角で、パディントンは今も、自分の家族になってくれる人を待っている。



戦後、孤児達が駅で、「誰か私を家族にしてください」という札を下げて、保護してくれる人を探した…という話に由来している。

実はちょっと、悲しい話だ。

が、今は、ちょっとした待ち合わせ場所のよう。

ちょうど、ハチ公のように目印になっている。



近くには、「パディントン」ショップがある。



トレードマークの赤い帽子と、ダッフルコート。



なぜ、クマがそんな服を着ているのかは、映画を見て初めて知った。

ロンドンが舞台なので、懐かしくて見に行ったのだ。

クマが主人公だから、CGなどが多く、実際のロケシーンはそんなになかったけど、でも、楽しかった。

ユーモアが独特、イギリスっぽいというか、割とブラックなところが良かった。

そして、パディントン(クマ)の表情が、生き生きとよくできていて、それが、犬っぽいので、身よりのないパディントンが
同じく身よりのない、捨て犬だったうちのハルとナツに重なって見えて、「早く帰って、抱きしめてあげよう」という気持ちになった。

今ではすっかりリラックスのハル。



広島の愛護センターにいたナツも今は生きている。



パディントンを救う一家もユニークで、父、母、娘、息子とおばさんという5人家族だけど、それぞれにキャラクターがたっていて、よくできていた。

ストーリーにしてみれば、他愛のないものだけど、エピソードのディテールがひとつひとつ、ていねいで笑えるので、少しも退屈しなかった。

こういう作品もいいなあ、としみじみ思った。