山田あかねの一喜一憂日記

心に引っかかるテーマは前後の見境なく取材に行きます。映画、テレビ、本つくってます。

映画「十二夜」の監督と。

台湾2日目。

台湾の四大紙のひとつ「自由日報」に映画のことが載りました。



3年前に台湾で大ヒットした映画「十二夜」の監督とトークすることも大きく報道されました。

「十二夜」は台湾の動物保護センターの犬を描いたドキュメンタリー映画ですが、ものすごく衝撃的でした。

捨て犬たちが非常に手荒く扱われ、充分な餌も与えられず、病気にかかったり、扱いがひどいせいで死んだり、子犬たちはバケツに入れられて処分されたり。

目を覆いたくなるシーンばかりでした。

が、この映画が発表されると、大きな話題となり、結果、台湾では、2017年までに殺処分をゼロにすることを政府が決めたそうです。

そんなことから、今日は、その監督のレイさんとトークすることになりました。

場所は、台湾が誇るホウ、シャウセン監督が経営する映画館、spot台北。



かつてアメリカ大使館だったという、とてもすてきな建物です。



トークの前にはいろいろ取材があり、その取材チームと記念撮影。



なぜか、女性ばかり。みんなかわいらしい。



配給会社のひとりが愛犬を連れてきてくれました。

トトというシベリアンハスキーのミックス犬で、保護犬です。

とても人なつこくてかわいかった!



そして、「十二夜」の監督、レイさんとトーク。



こちらがレイ監督。まだ30代ので、外見はとてもかわいらしいけど、中身はとてもしっかりした女性でした。

手にしているのは、十二夜の旗。



どうしたら、犬と猫の命が救えるか、一緒に考えましょう!ということになりました。

台湾では、動物保護センターで働く獣医の女性が少し前に自殺したそうです。

レイ監督はその女性と連絡をとっていて、無念だと言ってました。

犬の殺処分に使われる薬を飲んで、抗議したそうです。

とても驚きました。

政府が「殺処分ゼロ」を掲げたのはよかったけど、結局、スローガンだけが一人歩きして、現場のひとたちを追いつめることになったのではないか、とレイ監督は言ってました。

そして、「犬に名前をつける日」は、犬たちを救う人たちのことが描かれていて、そこがとても良かったと言われました。

「十二夜」では、ひどい現状を伝えるのが精一杯だったので、次に何をしたらいいかを考えるヒントになったそうです。

なかでも「ちばわん」の保護スタイルを台湾でも広められたらいいな、預かりさん、という方法がとてもいいと言ってました。

とても充実した時間でした。

映画によって、政府が殺処分ゼロを掲げるほと変わったと聞いて、映像の力、伝えることの大切さをあらためて感じました。

ちなみに、「十二夜」は、youtubeなどで無料で見られるようにしてあるそうです。

その収益はすべて、寄付したと聞きました。

すごい、台湾。立派です。