山田あかねの一喜一憂日記

心に引っかかるテーマは前後の見境なく取材に行きます。映画、テレビ、本つくってます。

100分deフェミニズム

あけましておめでとうございます。

演出番組が明日(1月2日)に放送になるのでお知らせします。

 

『100分deフェミニズム』 1月2日(月)夜10時〜 NHK Eテレ

 

出演は、上野千鶴子さん、加藤陽子さん、鴻巣友季子さん、上間陽子さん。

司会にバービー(フォーリンラブ)さんとNHKアナウンサーの安部みちこさんです。

 

企画を思いついたのは2019年の冬でした。

友人であり、力のあるディレクターの羽根井信英氏が『100分deナショナリズム』を作っていると聞いて、これは見なければ!と思いました。司会は稲垣吾郎さんでした。

放送は2020年のお正月。

新年早々、攻めてる番組だなーと思いながら、ナショナリズムで作れるなら、フェミニズムでもいけるはず。いや、作るべきだーと強く思いました。

私は「100分de名著」のスタッフでもなんでもありませんが、たまたまプロデューサーが知り合いだったので、即座に企画提案しました。

が。

スペシャル番組はずいぶん先まで決まっているらしく、あまり相手にされませんでした。

けれども、これがきっかけになり、『100分de名著』のレギュラー回を作ることができました。ボーヴォワールの『老い』をテーマに、上野千鶴子さんにご出演いただきました。

2021年の7月に放送でしたが、非常に面白く大きな話題にもなりました。

 

これにて縁をいただき、しつこく、『フェミニズム』を提案していたところ、ふっとチャンスが廻ってきました。映像業界始め、性暴力が注目を集めるようになり、舞台が整ったんだと思います。

 

まずは上野千鶴子さんに相談して、あれこれと話し、絶対出演してほしかった上間陽子さんに連絡しました。快諾いただけたときは嬉しかったー。

そして、抜群の知性をお持ちで、揺るがない姿勢の歴史家、加藤陽子さんにもチャレンジ。

フェミニズムにどんな思いがあるか、お聞きしたかった。

翻訳家の鴻巣友季子さんはプロデューサーからの熱い推薦で。

ノーベル賞作家J.M.クッツェーの「恥辱」の翻訳家として存知あげていましたが、(クッツェーにはまっていた時代がありまして)、「侍女の物語」の読み解きは今こそ、必要だと思いました。

 

司会はバービーさん。フェミニズムに深い関心を持ちつつも、笑いを忘れないタフな姿勢にひかれました。

そして、NHKアナウンサーの安部みちこさんには本当に助けられた。司会進行をしっかりこなしながら、自身の経験と本音を語ってくれたことで、番組に幅が生まれました。

 

制作過程はいろいろ大変でしたが、でも、楽しかった。

知らなかったことや感銘を受けること、今後のヒントになるようなことが盛りだくさんで、非常に充実していました。

現場は、たったひとりで作っているので、かなり辛いんですが、できあがった時は、嬉しかったです。ようやくここまで来た、と。

いろいろ信頼して任せてくださったプロデューサーズには深く感謝しています。

 

出演者は全員女性ですが、私は特に意図したつもりはないんです。出てほしいひとを集めていったら、全員女性だった、という結果です。

プロデューサーからは「男性を入れた方がいいのでは?」という意見もありまして、何名かアプローチもしましたが、スケジュールなどがうまく折り合わず。

上野千鶴子さんからは、「これまで男性ばがりの番組なんて山ほどあるんだから、女性だけだっていいじゃない」という強い言葉をもらい、追い風になりました。

 

自分でいうのもなんですが、とても面白いです。

とても濃い内容になっています。

ぜひ、ご覧下さいませ。

 

www.nhk.or.jp