山田あかねの一喜一憂日記

心に引っかかるテーマは前後の見境なく取材に行きます。映画、テレビ、本つくってます。

本ができました。


 昨夜、2004年8月27日、夜、本ができました。
 銀座近くで、某番組の100回記念パーティーに参加していましたが、編集者の方からお知らせもらって、一路、神保町へ。

 半分酔っぱらった姿で、深夜の警備員室を抜け、(ちゃんと入館証はもらった、忍び込んだわけじゃない。念のため)、人気の少ない編集部へ。週末の深夜にもかかわらず、モクモクと原稿を読む、売れっ子編集者の傍らに、茶色の模造紙に包まれた、本の束がありました。電話で知らせて下さった編集者がびりびりと包みを破き、そのうちの一冊を手渡してくれました。

 「できたんだ」

日頃、文句ばかり言って、世をはかなんでいる、すれっからしの私ですが、やはり、この瞬間は 嬉しかった。

 「きれいな本だな~」というのが第一印象。

 やはり、ジェニー・ワトソンの絵にして良かった。発色がきれい、タイトルの文字のフォントがきれい、本を包むカバーを脱がすとグリーンのピンストライプがきれい。ほんとにきれいな本になった。

 ここでちょっと不安が。
 だって内容はかわいくも、きれいでもない物語。表紙の絵のような十代の女子は出てこないし・・・と今日ばかりは難癖つけるのはやめよう。
 長かった。やっと本が出せた。
10冊もらったので、自宅で記念撮影。
私の本たちよ、みんな、遠くまで行ってくれ。そして、この先も小説を書ける未来を連れて来てくれ。

 大学時代、出版社でバイトして、出版界にはあんまりかっこいいヒトがいないという結論に達し、字は読めなくても、楽しくてかっこいい輩の多いテレビ業界に進んだ私。その偏見をばっちり壊してくれた、ミステリアスでクールな編集のiさん、昼間から大胆な話題に突入できる、眼鏡をとるとかわいい(少女漫画の主人公みたいな)hさん、ほんとにありがとうございました。
 sさん、お仕事を中断して、祝杯につきあってくださってありがとうございました。若者oさん、深夜までありがとうございました。
 (10年に一度あるかないかくらいの素直な気分でした)