山田あかねの一喜一憂日記

テレビディレクターをやりながら、小説書いてます。映画も撮りました。脚本なども書いてます。 本、買って下さいね。

恋愛マニュアルと終身雇用

渋谷で年下の♂とランチの後(Hくんありがとう)、本屋めぐりをする。ブックファースト、紀伊国屋書店、大盛堂に行く。前の二軒では、
ベイビーシャワー」が平積みになっていて、嬉しい。

 ので、各店舗で1冊ずつ買う。これだけ買うのはなんなので、他にもと見繕うが、日本の作家の本を買うのは口惜しいので(って誰も私をライバルと思ってないけど)、
目についた「そんな彼なら捨てちゃえば」という恋愛マニュアル本を買う。
  いい年して何考えているんだ、と思われそうですが、あの「SEX AND THE CITY」のスタッフによる恋愛バイブルってあるからつい。

 で、近所のカフェでざっと読む。この本の趣旨はわかりやすい。あなたの彼(もしくは好きな人)が、あなたに電話してこない、デートを重ねない、セックスしない、酔った時のみあなたと会う・・などなど、もし、彼がそうだったら、正解はこれしかない。

 「つまり、彼はそれほどあなたが好きではない」

 ふうん、そうだったのか。確かに、

「私の部屋に来たのに、何もしないで帰った男がいる。なぜなんだろう」

という悩みはよく聞く。(って私にも経験あり)
 で、女同士、なぜなんだろうと延々話あうわけだ。疲れてたんだ、とか、関係を早く進めたくないんだ、とか、犬がいたから?(これは私)などなど・・。
  これらの自分を慰めようとする、言い訳はやめなさいとSATCのオブザーバーの男性は言う。どんなに疲れていても、明日会議があろうとも、もし、貴女のことがほんとに好きなら、男は決して何もせずに帰ったりしませんよ、と。

 このようにして、あらゆる「なぜ?」に全て「つまり、彼はそれほどあなたが好きではない」という一言で答えてゆくのである。そして、そんな男からのかかってこない電話を待つより、別の男を探しに行くか、もっと時間を有効に使いないさい、と続く。ふうん。納得しそうにはなる。けれども、この本の大きな欠陥に気づく。目標設定の問題だ。 つまり、そんなにまでして、ステディだったり結婚相手を探さないといけないの?
女だって一回やりたいだけ、ってこともある。ここでフト気づく。
これはやはり、前世紀のルールではないかと。
(90年代の大ベストセラー「ルールズ」にも似たようなことが書いてあった)

 結婚制度と終身雇用はとてもよく似ている。

生涯を捧げることを条件に浮気を禁止し、安定した関係を作ることで、会社の(家庭の?)経済的発展をはかる、という点だ。けれども、みなさんよくご存じのように、すでに終身雇用は破たんしている。実は同じレベルかもっと早い深度で結婚とか生涯ひとりだけ、という概念は破たんしているのだと思う。
(だから、ああだったらいいのにぃとして、ありえない純愛モノが受けるのだ)

 それを必死になって、なんで守らないといけないの?

 もちろん、全く脈のないひとを延々待つのは痛々しい。確かに時間の無駄かもしれない。けれども、最終目標に、

「どこかにきっとあなただけを愛してくれる、理想のひとがいるはず」

を持ってくるのはどうかと思う。そんなひと、いるわけないじゃん。いえ、まあ、いることはいる。けれどもいつも思うのだけれど、そんな状態ってそんなに長く続くのか?
一緒に暮らして愛していくことはできる。でも、恋愛はできない。いずれ外に他の人を求めることになる。(私だけ?)そもそも、自分だけを愛してくれ、と言えるほど、そんなにいい女なわけ?と私は問いたい。この世には他に楽しいことがたくさんあるのに、悪いじゃないか。そっちはそっちで適当にやってくれ。こっちも適当にするっていうのじゃだめなのかなあ。なんでマニュアル本にはそっちの道が書かれていないのかしら。さしずめ、終身雇用制破たん後のお気楽生涯フリーランス生活ってとこか。

 と、自分の本を見にいって、恋愛マニュアルなど買ってしまい、妙に熱くなってしまったのだった。(そんなことしてる場合か、宣伝しろよ、宣伝)