山田あかねの一喜一憂日記

心に引っかかるテーマは前後の見境なく取材に行きます。映画、テレビ、本つくってます。

2007年からの手紙(玉砕)

ものすごい久しぶりに、午後1時に起床。就寝が朝の10時くらいだったから、非常に眠い。眠いけど、起きないとダメなので、ひきずるようにして、床を離れる。で、用意して、麻布十番のカフェへ。ここで、ちょっと写真撮影やらせてもらう。お店のひとがいいひとで、外で撮影してたら、ストーブ運んでくれたり、膝掛け貸してくれたり。優しいなあ、東京も捨てたもんじゃない。

その後、六本後ヒルズをぶらぶら。エマホープがバーゲンしてるから、靴でも買おうかな・・と思うけど、平均5万くらいだから、ちょっと躊躇する。その後、映画でもみるかと、広場のほうに上がっていくと、警備員が出て、ものものしい雰囲気に。レオナルド・デカプリオが来るそうな。ふうんって感じ。これが、ブラピか、ヒュー・グランドだったら、寒風吹きすさぶなかでも、待っちゃうけど。

でもって、映画館に行くと、時間的に間に合うのは、「硫黄島からの手紙」。どちらかというと、「愛の流刑地」を見たかったけど、(原作はともかく、監督は、テレビドラマ界でもっとも尊敬する鶴橋先生であるし、主演は、寺島しのぶさんだし、豊川悦治さんはやっぱりかっこいいから、見たいなあと)、かなり待たないといけないので、「硫黄島」にする。

傑作の誉れ高いけど、こういう戦争モノってどうも苦手で。だって、見ると傷つくことはわかっているし、悲しいこともわかっているので、精神的にあまりタフじゃないから、だめなんだよなあ。ひとがばんばん死ぬものって、映画も小説も苦手。犬が死ぬのもいやです。

で、結局見る。う~とひとうなりしたところで、やはり、渡辺謙という役者さんはすごい、なんというか、出てきただけで、画面がしまるというか、緊張感が走るんだけど、とても魅力的な人物に見える。あと、二宮ってひとがすごい。このひといいなあ、芝居うまいなあ。もちろん、中村獅童なんかもすごくいいわけ。いい役者やの~って感じ。ストーリーは、どうしても最後はみんな死んじゃうんだよな、どうやって死ぬかを見るだけだよな・・といつのが辛かった。

ひとや動物がむやみに死ぬシーンはだめでだめで。早く帰って、自分の犬の無事を確かめたくなった。しかも、ものすごく疲れちゃって、今、頭痛が。(もちろん、睡眠時間が少ないせいと、撮影小道具で、ちょっとタバコ吸ったからだと思うけど)

仕事はまだ、写真撮影しかやってないけど、なんか、ハードな一日。自分が、戦争行った気分になってしまった。あの当時だって、「この戦争はおかしい」って思っているひとはそれなりにいて、でも、大きな流れのなかにいると、その声は届かず、押しつぶされたんだろうなって思う。今だから言えるよね、戦争はバカらしいって。

で、これから20年くらいたって、「当時は、小説って、売り上げが一番大切って言われてて・・売れないものは切り捨てられた時代だったんだよ・・へえ、悲惨な時代があったんだね・・みんなアタマおかしくなってたんだよ・・お金がすべてでさ・・」なんて、会話がなされるかもしれんぞ。そういう時代に、「ちがうよ」という思いを手紙に書くか・・。(はいはい、非国民です)