山田あかねの一喜一憂日記

心に引っかかるテーマは前後の見境なく取材に行きます。映画、テレビ、本つくってます。

占われる。

今日は一日じゅう、家にいた…というより、寝ていた。

寝ても寝ても眠かった。試しに風邪薬を飲むのをやめてみたが、同じ。なんでこんなに眠いのかしら。ひたすら寝続けた結果、やや回復したように思うのは、希望かしら。

体調悪いと気分的にも落ちやすくなる。な~んも楽しいことはないな~とかすべて過ぎ去ってしまった~とか思ったりする。まあ、要するに風邪ひいてるだけなんですけど…。

ということはともかく、先日、占い師さんに運勢を見てもらったので、そのことを書こう。(急に思い出した)。

最近は、特に大きな悩みもなく、決断を迫られる重大事もないので、わりかと安定した精神生活を送っていたので、占いに申し込んだことすら忘れていた。「なにを見てほしいか」と尋ねられ、しばし、「なににしようかな~」と迷ったくらい。それくらい悩みはないのだ。(昔はいろいろ困ることがあって、占いとか精神科医とかのお世話になったというのに)。

で、まあ、最大の関心事であることを聞いた。ひとつは、「作家としてどうすかね?」ともうひとつは「映画監督としてどうすかね?」である。たははは。すると、その占い師さんは、「作家になるには、必ず持っていないといけない星があって、その星がないと、才能あっても世には出られません」と仰った。で、生年月日からそれがわかると。「ふうん、そうなんだー」と思いつつ、その星があるかどうか調べているふうなのを待つ。しかし、心の中では実はあんまり心配してなかった。たとえそんな星がなくても、別にいいやー、自分は書きたいこと書ければいいし…とか思っていた。

結局、その星は持っている…とのことだった。とりあえず、ひと安心。(それとも、そもそも、作家になる星なんて存在してなくて、一応、言ってみて、調べたふりして、ありましたーっていうのかな。ここらへんのところは真実はわかりませんが。まあ、あるって言われたので、信じることにしょう)

でも、いろいろ注意される。「情があついので、ダメなひとにも優しくしてしまうところがある。ビジネスのときは、ちゃんと割り切って、ダメなひとは切らないと足を引っ張られる」と言われる。思わず「当たってる」と言ってしまう。

確かにダメなひとでも受け入れるタイプである。ビジネスライクに切ったり、なかなかできない。そういう甘さがだめなんだ…と言われる。なるほど。続いて、「作家と監督、どっちが向いていますか?」と聞いてみる。占い師、即答。「作家です」

この質問は他の占い師にもしたことあるけど、たいてい、即答で「作家」と言われる。そうか、やっぱり自分は作家に向いているのか…と納得してもいいけど、冷静に考えると、なぜ、「作家」と言われるかよくわかる。

まずさ、見た目がどう考えたって、「監督」っぽくない。立ち居振る舞いや言動が、ひとが普通に想像する「映画監督」のイメージとおよそかけ離れている。自分は、内省的に見られやすいし、ひととの何気ない会話もヘタで、見るからに、神経症的であるから、ひとが「作家」にイメージする人物とそんなに遠くない。それでもって、一応、著作が7,8冊ほどある…つまり実績があり、まだ、一本しか映画撮ってないことを考えれば、「作家」のが向いているというのがなにも星に答えを聞かなくてもわかるだろう。

私も私に会ったら、「あんたは監督むいてない」と言うだろう。だって、向いてないもん。けどさ、向いていなくてもなりたかったら、なったっていいじゃないか。向いているかどうかなんて、実はあんまり関係ないように思う。

まあ、それはともかく。あと、「この映画は当たりますかね」とも聞いた。相手の立場にたって考えよう。(つまり、占い師の)。一般的に、映画が当たる確率はとても低い。それはなにも自分の映画に限らず、一般的に単館の邦画が当たる確率は100本に1本くらいではないか。だとしたら、「当たらない」と答えたほうが、占いが当った…という結果を生みやすい。しかし、事態はそんなに簡単じゃないだろう。競馬の予想屋ではないのだから、「占いが当たる」ことより、今の目の前にいるクライアント(つまりわたし)を喜ばせるほうが得策であろう。

占い師は言った。「当たる」。ほ、ほほう。しかし、ロングランではなくて、一気にぱっと集客するようなあたり方をするのだ…と仰る。普通一気に集客したら、ロングランになるんだけどなーと思ったけど、つっこまなかった。まあ、当たると言ってもらったほうが幸せだし。

しかし、占いの間中、「人間関係に気をつけろ」と何度も言われる。そんなに、自分、人間関係がダメなひとに見えるのか。いや、しかし、人間関係が誰にとってだって、もっとも大事だろうからこれも当然と言えば当然だろう。「キリン関係に気をつけろ」とはなかなか言われまい。

頑固なくせに、気が弱いとも言われ、これは当たっているなーと思うので、うなづいておく。占いってきっと、占い師の第一印象なんだろうなあ。あとデータかな。顔に出ているのかもしれない。自分だって、初対面のひとをそうやって見ているわけだし。

占ってもらうにあたって、ちょっと必死さが足りなかったかな。そうだ、どこかでそういうものをあんまり信じていないのかも。というか、なんだろう、自分の道みたいなものに、今は迷いがないからかな。とにかく、今は目の前の仕事をちゃんとやる…ってことがテーマでそこで迷ったりはしてられない。来年になったら、次なることをやるんだけど、それまではもう、やること決まってるし。

基本、風邪ひいてる場合じゃないんだけどさ。

占ってもらう必要なかったんじゃないか。とほっ。