山田あかねの一喜一憂日記

心に引っかかるテーマは前後の見境なく取材に行きます。映画、テレビ、本つくってます。

「あなたのひとこと」



そんなわけで、今日は、東京国際女性映画祭のオープニング。

麹町のセルバンテス文化センター東京というところに行ってきた。

写真は女性映画祭のメンバー。

センターがドキュメンタリー界の巨匠、羽田澄子監督。

で、その斜め後ろの女性が、スペインの文化相で、監督のアンヘレス・ゴンザレス・シンデさん。



羽田監督の開会宣言で、始まった。

そのあと、アンヘレス・ゴンザレス監督の映画「あなたのひとこと」を見た。

ちなみに、満席で、通路に座ったり、立ち見状態でした。

「あなたのひとこと」は、マドリッドに暮らす、中年女性ふたりの物語。

主人公のロザリオは、認知症の母親を抱え、銀行も突然クビになり、最悪のときに、高校の同級生と再会する。勝手気ままな彼女と仲良くなり、一緒に掃除婦をして働くことに…。

ままならない人生を背負った中年女二人が、復活した友情によって、ちょっとだけましな毎日を手に入れるが…もちろん、お互いに次々と試練がやってきて、事態は思わぬ展開へ…。

シリアスなテーマなのに、ところどころ、ぷっと笑ってしまうようなユーモラスなシーンが多くて、人生はきつくて、辛辣だけど、どっか冗談みたいなところもある…という感じが、よく描かれた作品。

女も年を重ねると、どうにもならないことが多くなってくる。

仕事も恋愛も子供を持つことも…。

そういうことをひっくるめて、なんとか生きてる…というリアリティあふれる作品だった。

映画のあとは、トークセッションがあった。

観客のひとりから、現役大臣である監督に向かって、こんな質問が出た。

「監督であることと、大臣であること、その両方にどう折り合いをつけているのですか?」

なかなか興味深い質問だった。

ゴンザレス監督、答えて曰く。

「政治家としての仕事より、映画を作ることのほうが、ずーっと楽しい。政治も必要だけど、しんどい仕事だ。だから、秋には政治から退いて、映画をもっと作りたい!」…(みたいなことをおっしゃっていた)

おーかっこいい。

昨日も書いたけど、映画監督(女性)が文化大臣になっているってとこがすごいけど、そんな地位より、映画撮りたい!って宣言できるとこもまた、かっこいいよね。

トークセッションのあと、少しだけ、ゴンザレス監督と話す。映画の感想や、自分も映画を撮っていることなど…。

英語力がつたないので、どこまで通じたかわかんないけど、楽しかった。

映画祭のいいところは、こうやって、いろんな映画人と知り合えるところ。

昨日は、東京国際映画祭でデビューした杉田協士監督ともお会いした。監督作「ひとつの歌」は、大好きな劇団「ハイバイ」に長く所属した、金子岳憲さんが主演で、知り合いの歌人、枡野浩一さんも出演している。

知り合いが増えていく。

女性映画祭をぬけて、夕方から、MA。

ナレーションとって、音楽つけて、仕上げが終わったのは、24時でした。

…疲れた…なんてゆってられません。

明日は、いよいよ、自分の映画の上映。

登壇して挨拶し、映画のあとは、トークもやりますので、ぜひぜひ。

たくさんのひとが来てくれたらいいなー。