山田あかねの一喜一憂日記

心に引っかかるテーマは前後の見境なく取材に行きます。映画、テレビ、本つくってます。

クリスマスはひとりぼっちさ。

ロンドン43日目。

昨日、死にかけたけど、今日はだいぶ回復。

回復してくるにつけ、このクリスマス前のにぎわいに少々の戸惑いを感じている。

だいぶ前から、ロンドン市内各地はクリスマスイルミネーションが美しく、きれいだなーとぼんやり見ていたのである。

とはいえ、日本でも表参道がライトアップされたり、東京タワーも趣向を凝らして輝いているので、そういうもんかいな…と漠然と考えていたのである。

しっかし。

光に目を奪われている場合じゃなかった。

クリスマスシーズンというのは、みなさんが、お休みになる、全然働かない期間に入るということであった。

そりゃあ、キリスト教徒さまの国だから、24日~26日くらいはお休みしたり、パーティーしたりするだろうなーとは覚悟してたけど、これほど、休みが長いとは…。

早いひとは20日くらいから休むし、会社関係も22日の午前中までだったり、店がしまっちゃったり、とにかく、思ったよりずっと早く休みにはいる。

しかも、再び始まるのが、年明けの1月4日くらいからだったりする。

えー!そんなに休むの?

私の偏った常識では、せいぜい2、3日の休みだろう…くらいに甘く考えていたのだ。

冷静に考えると日本も12月28日から1月4日くらいまで、休みの人もいる。…いるらしい。

が。

私の周りのテレビのひと、特にうちの同居人など、ここ数年ずっと正月特番をやっているし、1月からの連ドラもやっているので、正月休みといっても、12月31日と1月1日の2日休めればいい方だったりする。

それにすっかり慣れてしまっていて、世間では、クリスマスだの、正月休みだのと騒いでいるけど、あれはごく一部のひとのことで、普通は、ずっと働いているもんだよねー?と信じていたのである。

全然ちがってた。

ロンドンについても、都会なんだから、そうはいっても、そこそこみんな働いているんでしょーとたかをくくっていたのである。

全然ちがってた。

みんな、しっかり休むんだ。

今日はギリギリ三脚を買いに行ったけど、その会社だって、今日の午後4時半までだったし、今の部屋を借りてる不動産やさんは今日の午前中で終わっちゃったし、カメラマンも休みだし、アニマルホームの広報もすでに休み。

…う、う、う。

はっと気づくとみなさん、連絡不能になっていた。

だって、まだ、クリスマス前じゃん。

26日には復帰するのかと思ったら、そんな人はいず、ひたすら、音信不通になるのだ。

そうか、これか。ヨーロッパの人々の休みに対する、真摯な取り組みは。

これだから、日本人はワーカホリックって言われちゃうよねー。

というわけで、戸惑いながら、その戸惑いを喜びにかえる作戦で、なんとか生き延びています。

英語の学校も明日で終わり。

ずっと担当してくれた先生だって、2日前から休暇に入っちゃったし。

今日、学校いっても、もう、お休み気分で、なんとなく、ゆるいおしゃべりしているうちに授業が終わった感じ。

ふうむ。

夜、近所の駅前までいったんだけど、驚くほどひとが少なくて、店もじゃんじゃかしまってる。歩いているひとは恋人同士がべたべたしているか、酔っぱらいか。

あーわたし、なにしているんだろう…と思いにかられる。

さすがにちょっとはさみしい気持ちにもなった。

が。

クリスマスを恋人と過ごせないなんてさみしい…と感じるには人生を長く生きすぎた。

まあ、こういうのも楽しいよねー。

アニマルホームのクリスマスがどんなだか、楽しみだし。

だいたい、犬や猫にクリスマスもお正月も関係ないし。

覚悟して食品の買い出しに出かけたのでした。