山田あかねの一喜一憂日記

心に引っかかるテーマは前後の見境なく取材に行きます。映画、テレビ、本つくってます。

ストーンヘンジで初詣

ロンドン54日目。

初詣に行くところもないので、「ストーンヘンジ」に行ってきた。



強烈に寒かったけど、きれいな青空が広がっていた。



こういう感じで、たくさんの見物客が、遠巻きに見る。

この地にイギリス人がやってくる前からあったらしい、古代の謎の遺跡。

諸説あるらしいけど、よくわからない。

でも、パワースポットかもしれないので、初詣向きかと思った次第。



パワーをもらっているひとがいた。

(これは、入り口近くにある石で、ストーンヘンジのひとつなのか、ダミーなのかわからない。実物にはもちろん近づけないし、触れません)



私も触って、パワーをもらってみた。

そのせいか、帰りのバスのなかでは、身体中のパワーが凝結し、意識を失い、悠久の旅に出た。

そして、タイムスリップして、気がつくと、ロンドン市内に立っていた。

…って、バスのなかで、爆睡したってだけでした。

なにしろ、朝8時半集合の観光バスみたいなのに乗ったので、早起きして、眠くて眠くて…。

石を並べただけで、これだけたくさんの人を集めることができるっていうのがすごいと思いました。

商売の基本じゃないか。

「なんかすごいものです」と誰かが言い出して、うまく回って行けば、石ひとつで(ひとつじゃないけど)100年くらい商売になる。確か、入場料が800円くらいでした。

…と、世界遺産に向かって失礼なことを言いました。

バスを降りたら、近くに自然史博物館があったので、よって見た。



が。入り口前は長蛇の列で入るまでに、相当かかりそうだったのであきらめて、となりのビクトリアミュージアムへ。

こっちはすぐに入れた。



寒かったので、まずは美術館内のカフェでご飯。ゆで豚野菜添えみたいな感じで、1000円くらい。

割と美味しかった。



上手の彫像を見てくださいよ。マッチョなお兄さんが弱いものいじめしているところですね。

なんだか、人間って大変だなあと思いました。

ものすごく大きな絵とか彫刻とか、時間かかりそうなものがわんさかある。作ったひとの情熱というか、執念を感じました。

人間はただ、食べて、寝るだけじゃ、満足できない生き物なんだなーと。

人間とは、「つくる生き物である」と思うくらい、過去から現在まで、特に必要でもないようなものが山ほど作られ、それが飾ってありました。

こういうのとか。



愛犬の彫像だそうです。いえ、気持ちはわかるんですけど。これ、必要だったのか。

……芸術に、「必要か」などと問いかけてはいけないのでした。

帰りに、ハロッズによって、ぶらぶらと見てたんですけど、ウインドウショッピングも美術館で、美術品を見るのも、同じような行為だと気づきました。

もちろん、ビクトリアミュージアムのものは、買えませんけど、ハロッズのものだって、ほとんど買わないし、(買ったのは、ケーキとパンのみ)、見てるだけですよねー。

するっていうと、ひととは、ひとの作ったものを見るのもまた、好きな生き物である、ということに気づきました。

しみじみ、人間って、いろんなことするなーと。

作ったり、作られたものを見たり。

ただ、食べて寝て繁殖するだけでは、人生が長過ぎるからなんでしょうね。

そんなことを思いながら、一日、いろんなものを見て過ごしました。

ストーンヘンジより、ビクトリアミュージアムのが好きでした。だって、バカバカしいほどにデコラティブないろんなものが並んでいるんですもの。

ラファエロのとんでもなく大きな絵とか、教会に飾られていた母子像とか、刺繍たっぷりしてある衣装とか。

美しいんですけど、濃いというか強烈で。

やられますね。