山田あかねの一喜一憂日記

心に引っかかるテーマは前後の見境なく取材に行きます。映画、テレビ、本つくってます。

あわや、強盗に。

ロンドン55日目。

ついに怖い目にあいました。

今日は、ハービーニコルズとセルフリッジに(両方とも人気のデパートです)買い物に行きまして、のんきな買い物客よろしく、両手に紙袋(デパートのやつ)を下げておりました。

すっかり日も暮れた午後5時過ぎ、そうだ、CASHが必要になったのだ!と思い出し、通りにある銀行のキャッシュサービスへ行きました。

日本のキャッシュサービスと違って、路上にいきなり、ディスペンサーがあるんですね。

そういえば、エジプトでもケニアでもこれをつかって、おろしたっけ…と思い出し、カードを差し入れました。

たぶん、もたもたしていたのだと思います。

最初はいったんやめて、考え直して、もう一度、別のキャッシュコーナーに立ちました。

カードを差し入れ、暗証番号を押そうとしたとたん、目の前の画面に新聞が差し出されました。そして、見知らぬ男がなにか言ってます。

なに言っているかわからなかったですけど、もちろん、やばい!と思ったので、「NO!」と叫び、カードを引き出して、そのまま、離れました。

おー怖かった。

あのとき、もし、現金が出てきた瞬間だったなら、新聞紙で隠されたところから、その男がうばっていったのでしょう。

でも、暗証番号も金額も入れてなくて、キャンセルのボタンを押したところだったので、カードが戻ってきただけで、無事でした。

そいつはどこかから周到に見ていて、そろそろキャッシュが出る瞬間と思って、新聞を差し出したのでしょう。

残念でした。こっちはキャンセルボタンを押したあとだったのだ。

でも、怖かったー。

場所はセルフリッジ前のにぎやかな通りです。日は暮れていましたが、まわりには買い物客がいっぱい。

こんな場所でもこんな目に合うんだなあとしみじみびっくり。

それと、たぶん、今日は、すっかり気が緩んで、買い物しかしてなかったので、「のんきぶり」がにじみ出ていたのでしょう。いいカモだったわけです。

考えようによっては失敗した強盗に、感謝せねば。

結局、何もとられませんでしたし、このおかげで、すっかり慣れて危機感ゼロになっていたことを反省しました。

英語学校に通っていたとき、同じ学校の日本人の生徒(女子)が、スターバックスで地図を広げて、道を聞かれ、答えていたら、地図の下にあったはずのIPHONEが盗まれた…という話を聞いたことがありました。

その時は、あまり実感できず、そういう手口があるんだーとぼんやり思っただけでしたが、今日のやり方も似てますね。

キャッシュの出て来るところに新聞をかぶせて、その下に手をしのばせて、盗もうという段取りだったのでしょう。

私はお金が出てこないことを知っているので、とりあえずカードを守ろうと思って、すぐ抜きさりました。

スタバで話しかけられるのと、キャッシュディスペンサー前では緊張感が違いますけどね。そんな場所で、話しかけてくる人は全員怪しいですもんね。

動揺したせいで、帰りのバスで、降りるはずのバス停からおりそこないました。

「こわかったー」とか「間抜けだ、自分」とか、いろいろ考えてたら、乗り過ごしました。でも、次の停留所で気づいて降りたので、そんなに痛手ではないですが。

停留所ひとつなので、歩いて帰ろうかと思いましたが、すっかり怖くなり、バスに乗って戻りました。

なので、バス代が一回分…たぶん150円くらい…余計にかかりましたが、被害はこれだけで、喜ぶべきだと思っております。

油断大敵。外国なのだ…という緊張感を持たないといけないのでした。すっかり、なじんでおりまして、危機感ゼロでした。

というわけで、危機一髪のお話でした。ほっ。