山田あかねの一喜一憂日記

心に引っかかるテーマは前後の見境なく取材に行きます。映画、テレビ、本つくってます。

映画「ミツコ感覚」

本日、六本木にて、「ミツコ感覚」を見て来ました。

CMディレクターとして、数々のヒット作をお持ちの山内ケンジ監督の作品です。

最近だと、ソフトバンクの白い犬のお父さんが有名ですよね。

舞台の演出もされていて、たいへん評判がいいので(未見ですが)、見たかったのでした。

で、今日、見て来ました。

ひとことでいうと、とても不思議な映画です。

笑えるような面白い部分と、なんともいえない、重いテーマの部分が、重なったり、混じったりしていて、笑ってみていいのか、深刻にならないといけないのか、見るモノの状態を常にゆさぶってきます。

よく、わかりやすい映画って、見るもののスタンスを決めますよね?

よし、これは笑っていこう!とか、ハンカチ用意して、泣くぞーとかね。

ところが、この作品は、そのような決めつけを許さないんですね。

笑ったと思ったところで、いきなりシリアスなシーンに突入し、そして、ふたたび、笑いへと。

笑いといってもおなかかかえて、笑うというより、にたーっとどんより笑う感じです。

ユーモアのセンスはさすがでして、随所で、クールな笑いを誘われました。

しかし、全体を通すと、決して、コメディではなく、自分のなかのカテゴライズに迷いました。

だから、不思議な映画。奇妙な映画。

主演の古舘寛治さんがよかったです。この方のキャラクターの反映であるような作品でもありました。

つまり、マジメなんだか、笑わせているのかわからないのに、どこか愛らしいのです。

夜は、話題の「ヒミズ」を見ましたが、この件についてはまた、後日。