山田あかねの一喜一憂日記

心に引っかかるテーマは前後の見境なく取材に行きます。映画、テレビ、本つくってます。

映画「CHLOE」

いろいろと気ぜわしいので、ちゃんと映画館へ行く時間と勇気(そんなことしてる場合なのか?という突っ込み)がなくて、もっぱら録画した映画を見てる。

昨晩は、「CHLOE」(クロエ)という人気バッグメーカーのお話……じゃなくて、トロントを舞台にした、エロチックサスペンスみたいな映画を見ました。

主人公のジュリアン・ムーア演じる女性は、産婦人科医で夫は大学教授、息子は音大に通う大学生。すごくモダンで洗練された家に暮らしています。

いわゆる、「何不自由ない暮らし」です。満点でしょう。たぶん。

が、そんな満点女性のジュリアン・ムーアにも不安の兆しが…。

夫が浮気してるんじゃないかって疑い始めるんですねー。

まあ、ここらへんから、ほとんど感情移入できなくなりますが……。あの年齢(40代半ば?)で仕事も家庭もあれだけうまく行ってたら、だんなの浮気のひとつやふたつ、小さいことのように思えるのですが、どうもジュリアンはそうはいかない。(映画のなかの名前を忘れたので、ジュリアンでいかしていただきます)

たぶん、完璧主義なんでしょう。

そこで、クロエと名乗る謎の娼婦にお願いして、夫を誘惑してもらう…というお話です。

映像はいちいち美しいです。トロントの町並み、ジュリアン夫妻の暮らす豪華でおしゃれな一軒家。クロエ自身が「男の夢」みたいな美しい姿態ですし、ジュリアンだって負けず劣らず、成熟した大人の魅力をたぎらせております。

ちなみに息子もかわいいし。

そんなこんなでドラマは進み、不思議な出来事が起こって、エンディングです。

なんだかなー。クロエは何がしたかったんだ?みたいな満たされない気持ちのままに終わりました。

二人の美女(若いのと年のと)を出して、サスペンスかまして、エロス漂わせて……という感じで。

ディテールは素晴らしかったんですけれどもね。衣装とか。かっこいいです。

ジュリアン・ムーアみてたら、年とったらああいう恰好すればいいんだー!って思ったけど、いや、自分、すでに充分年とってました。

しかし、あの年齢で11センチはあるであろう、ピンヒールで仕事に通うかしら。

あれだけで朝の体力使ってしまって、仕事してる場合じゃなくなりそう。(当社比)

この映画は、もとはフランス映画「恍惚」のリメイクだそうです。「恍惚」を見てないからわからないけど、元がフランス映画だとしたら、テーマはなんか、別のところにありそう。

このままだと、「浮気はろくなもんじゃねー」って話で終わってしまいますからね。

wowowのを録画して見たけど、解説で、「浮気を疑う妻に見せたらいい映画」って言ってました。夫が浮気してるんじゃないかって過剰に疑うとろくなもんじゃねーってわかるからって。

もしかして、マジでそういう意図で作られたんじゃないのかしら。とほほ。