明日から、いよいよ、
「犬に名前をつける日」銀座トーク祭りです。
楽しみである一方、3日続くので、体力持つかしら、その前に精神力がゆるがずにいられるかしらと心配でもあります。
明日、16日(水)のゲスト、phaさんについては、ひとつ前のブログに書いたので、
今日は、17日(木)に来ていただく、映画監督の松江哲明さんについて。
実は、松江監督には一度お会いしただけである。
それもほんの短い時間、挨拶をした程度。
「はじめまして、山田です。赤羽、面白かったです」「どうも」 それくらいです。
なので、ちょっと緊張するけれど、やっぱり、ドキュメンタリーについて、話を聞きたい!と前から思っていたので、その緊張より、聞きたい気持ちが勝ってしまった。
聞きたい気持ち>緊張
という構図。
映画は完成すると、宣伝のために、いろんな人にコメントをいただく。宣伝部が提案する人もいるし、こっちから、この人からもらってほしいとお願いする場合もある。
松江監督は、私からお願いした方。
面識がなかったので、宣伝部から連絡してもらった。
コメントが来るまでドキドキした。
断られることもあるからである。
かつて、私もコメントを求められ、断った作品はある。よいと思っていないのに、うそで褒めるのはいやだからだ。
そして、断られたこともある。(前の映画の時ですね)
なので、コメントが届くまで、ヒヤヒヤだった。
ところ、下記のコメントをいただいた。
『たとえ映画の常識を逸脱してでも、
「伝えなければならない」という執念が込められた映画。
犬と猫と人間の未来を考えれば、
ドキュメンタリーとフィクションの境界線など
些細な問題に過ぎない。』
これを読んだ時、本当に嬉しかった。
届くひとには届いているんだ、大丈夫だ、と思った。
だから、お話しをしたいとずっと思ってきた。
松江監督の作品を見たのは、「トーキョードリフター」(2011年)が最初。
震災後の節電で真っ暗になった東京を、前野健太がギターを抱えて、一晩中、歌いつづけるドキュメンタリーである。
なんなんだ、これは?というのが最初の気持ち。
ナレーションも照明もなく、ひたすら、前野健太を追いかけていく。
あたりは真っ暗。そこに彼の声だけが響いていく。
やられた、と思った。被災地の悲惨さを伝える作品が多い中、真っ暗な東京という素材を選び、そこで、歌い続ける男を撮るとは、なんと挑戦的な!
軸足がしっかりしていると思った。
次に「フラッシュバックメモリーズ3D」(2012)を東京国際映画祭で見た。
これも、異色作。
事故で記憶が曖昧になるミュージシャンGOMAさんの回復の様子を彼の音楽とともに、3Dで表現した作品。
ドキュメンタリーなのに3D?って本当にびっくりした。
でも、記憶が錯綜する様子をCGで3D化することで、GOMAさんの状態が伝わり、彼の奏でる音にもシンクロして、見たことのない作品だった。
自分はこういう、見たことのないもの、定型にはまらないものがとても好き。
洗練されたよく出来た物語もよいけど、見たことのないものを見て、ドキドキしたい。
そして、また驚かされたのが、「山田孝之の東京都北区赤羽」(テレビ東京)
これもやられましたよ。なんなんだーって思いながら、毎週欠かさず見ていた。
面白かったー。
そして、「斎藤工さんのジドリ」(NHK)
これも斬新でした。目が離せないうちにあっという間に終わってしまった。
こういう番組作るのって、勇気がいるんだよ。
だって、もし、全然、使える映像がなかったら、どうする?って。
でも、信じてやってみる。これがすごいことなんだ。
(途中、「犬に名前をつける日」を褒めてくれるシーンが出てきて、びっくりして、本当に嬉しかった。)
だから、お話しを聞くのが楽しみ。
物語を伝えるメディアには、演劇、映画、テレビ、ネット上のコンテンツと、どんどん広がっていて、そこに決まりはないはずなのに、いつのまにか、縛られていたりする。
でも、本当はルールなんてないんだよね。
ルールに従って作る、のではなく、作ることが先、のはず。
そう思って、やって行きたいです。
「犬に名前をつける日」銀座トーク祭り
12月16日(水)19時~21時半 ゲスト phaさん
12月17日(木)19時~21時半 ゲスト 松江哲明さん
12月18日(金)16時20分~19時15分 ゲスト
「ちばわん」扇田佳代さん、吉田美枝子さん、
「犬猫みなしご救援隊」中谷百里さん
すべて、場所は、銀座シネスイッチでございます。
ぜひ、来てください。