芥川賞/直木賞、発表になりましたねえ。
いやあ、私の希望通り
(ってなんの影響力も関係もないけど)
角田光代さんと阿部和重さんが受賞されましたねえ、よかった、よかった。
競馬ではないので、当たったからといって儲かるわけではないですが、嬉しいですねえ。
文春さんもちゃんとわかってんじゃないですか、って気分です。
ここのところ、ブンガクを巡っては、なんだか、キナ臭かったでしょう。
つうか、お金の匂いかな。
「売れりゃOK」みたいな。
そういうのって、やっぱ、やめない?という判断が多少なりともあったのではないでしょうか。
(知りませんが)
最近、資料として書店員さんが書いた本をいくつか読みました。
どれも面白かった。
「書店風雲録」 田口久美子著
「なぜ人はジュンク堂書店に集まるのか」 渡辺満著
「本屋はサイコー」 安藤哲也著
「本屋さんになる!」 岡崎武志+CWS編
しかし、どの本にも共通しているのは、ミリオンセラーはどんどん売れるのに、他の本はどんどん売れなくなっているという二極化を嘆くもので、それをどうやって、乗り越えて行くかってことが、各書店の思案のしどころみたいでした。
それでね、話をももとに戻すと、たぶん、芥川賞って阿部さんにあげるより、白岩さん、もしくは、山崎ナオコーラさんにあげる方が、ぜったい、売り上げは伸びたと思う。
特に白岩さんの場合は、若いし、ビジュアルもいけてるし、本の中身も読みやすいから売れやすいでしょう。映像化も(すでについてるかもしれないけど)しやすそうな内容だし。
選考委員の方が、マックのCEOだったら、間違いなく、白岩さんにあげるんじゃないかな。
そっちのが、「売れる」から。
けど、それをしなかったっていうのは、もちろん、作品そのものの力もあるだろうけど、
なんでも数字だけで判断する、今の社会に「待った!」って宣言しているみたいで
やっぱ、嬉しかった。
「本屋はサイコー」のなかで、著者の安藤さんは、こう、言ってた。
読者の多くが自分で本を選ぶことができない。~中略~現代の読者は、「巷で売れているもの」あるいは、「誰かが太鼓判をおしてくれたもの」しか買わなくなっている、と。
まあ、これは本に限ったことではないし、欲望とは他人の欲望を模倣するもの、とはよく言われていることではあるけど。
それが何に対しても加速しているのが、今なのだけど。
けれども、本日見た映画「スーパーサイズ・ミー」(詳細はC-REVIEWへ)
じゃないけどさ、ファーストフードがなぜ、こんなに増えてしまったか
(体に悪いとわかっているのに)つまり、売れているものを買ってしまうのはなぜかについて自覚的であってもいいはず。
食事と同じくらい、本も体を(精神を)維持する大切なもの。
「売れる」だけに頼らないでいたいなあ。
と言いつつ、この日記のタイトルはどうなってるんじゃい。
(少しでも多くの人に読んでもらうための工夫なんですが。
なんか、自家中毒おこしそう)