山田あかねの一喜一憂日記

心に引っかかるテーマは前後の見境なく取材に行きます。映画、テレビ、本つくってます。

もてる女とちかん

新聞を読んでいたら、ちかんが増加しているため、女性専用車両が増えるという記事があった。ふうん、ちかんは増加しているわけか。

私は、自慢ではないが、12歳から18歳までの6年間、日本でもっとも混雑する電車の、もっとも混雑する区間、東京でもっともカワイイとされるセーラー服を着て、毎日、ご通学した。ちかんとは、毎朝出会う太陽のようであり、電車にのったら、「おはよう」と言われるがごとく、ほとんど毎日、どこからが手が伸びてきた。あまりに日常的にあうので、半年もすれば、どのようにしたら合わずにすむかをあの手この手で考えるようになった。

例えば、ラッシュアワーを避ければいいわけだが、当時から朝起きるくらいな殺してくれ!というほどの夜型、早い時間に電車に乗れるわけがない。かといって、「ちかんがいるんで」という理由で、登校時間を遅くできるほど、機転はきなかったし、たぶん、許されなかっただろう。

今思うと、登校拒否になってもよさそうなものだが、学校はいくものと信じていたので、そういう選択肢はなかった。かわりに身に付けたのは、自己防衛だった。

まず、しょ中ちかんにあっていうと、だいたいどいつがちかんかはわかってくる。若いのもいればじじいもいたが、態度や振る舞いで直感するのだ。なにごとも、繰り返しが進歩を生む。(?)

そして、最大の発見は、なぜ、わたしはちかんにあうのか、の考察だった。
結論。わたしがかわいいから。はずれ。
ちがうんでした。ちかんのかたがたはみなさん、これはもう、ちかんするくらいだから、とても気が小さい。ので、ちかんが狙うのは、「弱そうなコ」「さわっても反撃しなそうなコ」であるのだ。
(これは犯罪のデータでも実証されているが、データに頼らずとも、弱冠13歳でこの法則を見破った)

よって私が到達した極意は、「強そうに見える」「いかにも反撃しそう」「騒がれて面倒になりそう」というたたずまいを発することであった。
思えば、13歳~14歳がちかん遭遇のピークであり、年とともに、遭遇回数は減った。これも、「弱そうなほど狙われる」を実証している。
私が具体的に立てた策は、電車に乗る前は周りの男を誰かれかまわず、にらみつけるというもの。まだ、なにもされていないのに、にらむわけである。ここで目をそらす奴は怪しいけど、これをやっておくとちかんにあわずにすんだ。おかげで、目つきの悪い女になってしまった。

前置きが長くなりました。(いつもです)

で、テーマは打って変わって、「もてる女」である。
先日、飲み友達(男)と話していた時、どんな女を誘いやすいかということが話題になった。
というのは、同席のかなりの美女が思ったより、誘われる回数が少ない、ということを告白したからだった。
(彼女は、店に入った来たとき、別の客から「女優さんですか?」と聞かれるほどなのだよ)

で、まあ、ある男がいったわけですよ。
「やっぱり、断られるのはいやだから、断らなそうなコを選ぶ。だって、○○さんってキレイすぎるから、ケッとか言ってあしらわれそうで、なかなか誘えないよ」というのであった。
ぽん!
ここで膝を打つわたし。それって、ちかんの論理に似てないか。
男ってやつは、男ってやつは。
じゃさ、「もてる女」つうのは、「断らなさそうな女」つうことじゃあないですか。
ったく。

というくだらないことを、考えました。すみません、ちょっと精神的に忙しいので、こういう、らくちんなことを書いてしまった。たは。