山田あかねの一喜一憂日記

心に引っかかるテーマは前後の見境なく取材に行きます。映画、テレビ、本つくってます。

6月4日に生まれて


今から5年前、2000年の6月4日に、カナが8頭の子犬を生んだ。
父親は近所に住む、ちょっとやせ型のタロウ君、五歳。

カナに子犬を生ませようと決めた時、最初は、少しでも血統のいい相手を探そうと、プロにお願いした。その結果、選ばれたのが、スイスまで出動したことがあるという災害救助犬のラッキーくん(年齢不詳)であった。

紹介者により、富士のすそ野の施設まででかけた。夏のことだったと思う。広大な施設で、父親候補のラッキーくんに会った。第一印象は、おりこうなんだろうけど、ブサイクだな、というものだった。こんなブサイクだと、ミス代官山といわれたカナの遺伝子(当時は、代官山の近くに住んでいた)が台無しではないか、と短く心配した。

飼い主の心配が伝わったのか、カナもいやがっている。にもかかわらず、ラッキーはやる気満々。すぐにでものっかりまっせって感じで息が荒い。
カナがいやがるので中止したかったけど、種付け料3万円、支払っているから、仕方なく、トライ。途中で、雷がなり、雨が降り出して、カナはこの世の果てのような悲しい声で泣いた。

結局、このとき、子供はできなかった。
やはり、好きな犬のコでなければと考えを変えた。それで、近所にすむ太郎君にお願いすることになったのだ。太郎くんとは近所の公園で会う仲なので、だんだん気持ちをはぐくんでもらって、カナのシーズン(発情期)が来た時、カナは太郎くんの家に泊まりにいって、トライしたのだった。

結果、めでたく懐妊。
そして、6月4日に8頭の子犬を生んだのだった。
あれから、5年。

一番カナに似ているメスを手元に残し、カナミニスペシャルウルトラ、という名前をつけた。(通称ミニ)

いやあ、犬からたいへん多くのことを学び、もらったこの5年でした。