山田あかねの一喜一憂日記

心に引っかかるテーマは前後の見境なく取材に行きます。映画、テレビ、本つくってます。

衆議院議員野田聖子さんと。

今日は、「衆議院議員、野田聖子さんと少子化を考える」という集まりに行ってきた。
といっても、そんな壮大なものではなくて、時々参加している、異業種交流会、ギリークラブの催しの一つだった。

正直言って、政治は苦手だし、これまであまり興味もなく、テレビの仕事などでも、関わることはなかった。今回、参加したのは、野田聖子さんが書かれた、「私は生みたい」という、ご自身の不妊治療体験をテーマにしたノンフィクションを読んだからである。

内容はここまで書いて大丈夫なのかしら、というほど、正直で切実だった。ご本人のマジメな人柄がしのばれる文章だった。不妊治療体験を隠さず書くことで、「子供を巡る現状」について、声を上げようとする姿に心打たれた。自己言及的なのだ。他人ごとではなく、自分の問題として、子供のことを語っている。そっか、政治家でもこんな正直なひともいるんだなと、とても関心した。

私自身はどうしても子供がほしい、というわけではなかったけど、子供を産むとはどういうことなのかについては、30代の後半からさんざん考え、その結果、「ベイビーシャワー」という小説を書いた。この集まりに行くことは、自分の研究テーマをさらに広げるし、少子化に関心のあるひとにぜひ、自分の本を読んでほしいと思ったからだった。

結果からいうと、とてもよい勉強になったし、本の宣伝にもずいぶんなったと思う。主催の元・サントリーの渡辺幸裕さんが、みなさんに「ベイビーシャワー」を紹介して下さったので、いろんな方に読みたいと言ってもらえた。

野田さんの本のなかにも、「働く女性がもっと増えれば、少子化は食い止めることができる」とあり、これはまったく、私自身もそう考えていたし、小説のなかで、主人公のひとりにも言わせていることだった。

聞けば、自民党のおじさまたちのなかには、少子化を食い止めるためには、女性が家庭に戻ってかつてのような家族を作るのがよい、とするひともいるそうで、まったく困ったものである。野田さんにぜひ頑張っていただいて、そんなオヤジ、けちらしていただきたい。

野田さんの、カジノの自由化についての意見も面白かった。 カジノを自由化し、その収入の一部で、日本では病気とは認識されていないギャンブル依存症の研究と治療機関をつくるのだという。現実的な意見だと思う。依存症は、これからもっと増える、深刻な病だと思うから。

そんなわけで、久しぶりに自分らしくない、お勉強と営業の夜だった。つきあってくれた、25歳のADの女子に感謝。(出席者のなかで一番若かったね)

時代は、確実に動いている。たぶん、いい方向へ。