山田あかねの一喜一憂日記

心に引っかかるテーマは前後の見境なく取材に行きます。映画、テレビ、本つくってます。

いつか読書する日

「いつか読書する日」とは、緒方明さん(監督)の最近、公開になった映画です。主演は田中裕子さん。ずいぶん、前評判がいいみたいです。私の尊敬する作家の保坂和志さんもさかんにほめていらしたし。(保坂さんみたいなひとにほめられるのってすごいよな)

実は、まだ、見ていません。今日、渋谷に行った帰りにユーロスペース行こうと思ったら、もう、始まっていた。
これから、楽しみに見たいと思っています。

監督の緒方さんは、友達というには、まだちょっと距離があり、知人と呼ぶには、少しさみしいような、そんなお知りあいです。映画監督協会の会合などでお会いすることがあり、時々、一緒に飲んだりすることもあります。

ひとことでいうと、とても「熱い」ひとです。映画への情熱にあふれている。いつもその真摯な姿勢に、励まされます。なんか、「戦ってる」感じがする。自分は気が弱くてすぐにめげますけど、緒方さんのようなひとを見ていると、弱音を吐いている場合か、と気づかされます。

わたしは映画を一本も撮っていないから、映画監督協会に入るのはちょっとためらいました。テレビドラマはけっこう本数撮ったけど、テレビと映画は全然ちがうから。
でも、今は監督協会に入ってよかったと思っています。それはいろんな監督と知り合えたから。監督は孤独です。もちろん、現場では、30名くらいのスタッフの上にたって、撮影をすすめないといけない。でも、全部決めるのは自分。いいことも悪いことも自分に帰ってくる。それはとても幸福で幸運な立場です。だけど、だから、すごく孤独。

孤独なことは平気だけど(作家だってなんだって、クリエーターはみんな孤独が基本だし)、でもさ、ときどき、同じ境遇のひとたちに会うととてもほっとする。たいへんなのは、自分だけじゃないんだ、とか、みんな頑張ってるよね、とか。

そんなわけで、緒方さんの映画、ヒットするといいなと思います。

繰り返すけど、わたしも保坂和志さんにほめられるような小説、書きたいです。