山田あかねの一喜一憂日記

心に引っかかるテーマは前後の見境なく取材に行きます。映画、テレビ、本つくってます。

17歳の恋と人生

渋谷で映画「リンダ・リンダ・リンダ」を見る。平日だけど、夏休みってこともあって、最終回は、満席だった。

女子高校生4人が文化祭でバンドをやる話。直球の青春ものなんだけど、なんだかよかった。女子高校生に対する幻想がないのがはっきりわかる。監督が若いせいか、もともとそういうひとなのかわからないけど、女の子を女の子まま描いていて小気味いい。(女子高校生ってだけで、Hな感じとかかわいい感じとかのせすぎるひと多いからさあ)

そういう意味で、みんな最初はちょっとブスに見える。わかりやすい「かわいらしさ」を求めて、撮ってないからだ。けど、途中からみんな、がぜん、魅力的にいとおしく見えてくる。メイクや衣装や照明で、「アイドル」的かわいらしさを演出しなくても、ひとは生きているだけで充分かわいいのだ。

高校生であることがうらやましくなる映画。
実際、自分が高校生の頃はもっとずっとしらけていて、こんなふうにはできなかったことはよくわかってるんだけど。

それとなんといっても、ブルーハーツでしょ。もう、ちょっと流れただけで泣けちゃうもの。ブルーハーツが好きだった頃、自分が演出した番組のエンディングに使ったなあ。懐しいなあ。

ペ・ドウナがまたいいわけです。ひょろっと細長い手足と無防備な表情が、ぴたっとはまってる。
この映画のおかげで気分のよい一日だった。