山田あかねの一喜一憂日記

心に引っかかるテーマは前後の見境なく取材に行きます。映画、テレビ、本つくってます。

沖縄は奥が深くて。

世間様は、サッカー色に塗り込められているようですが、一緒に観賞するひとがいないときには、全く関係ない暮らしであります。

今日、読んだ本「ナツコ 沖縄密貿易の女王」(奥野修司著)、おもしろ~かったです。沖縄=戦争or癒しの島的な発想とは違った視点で、沖縄の戦後をがっちり描いていて、何度も唸ってしまいました。このナツコさんという女性がなんとも謎のひとで、でも、とても進んだ感覚の持ち主であったことは確か。
沖縄の女性というと、一番にひめゆりの塔を想像しがちだし、最近だとユタとか霊的な方面にいきがち。

けど、このひと、沖縄のひとが生き抜くために、密貿易(といっても、米軍の占領下であったから、「密」であったわけで、今からみると犯罪とは思えないけど)をがんがん行い、本人もリッチになったけど、徹底的なリアリストでもあったのね。沖縄戦が始まる前から、「日本はアメリカに負ける」と言い放ち、日本軍から尾行されたりしてた。

まあ、詳しい内容はこれくらいにして、この本のおかげでとても充実した気分に。ほんとは、先日、年下の女子からきいた「もう、もてたくない」という妙味深い話しについて、「もてることについて」がっちり書こうと思ったけど、沖縄のナツコさんに圧倒されて、「もてるとかなんだとか、どーでもいいやん」という気持ちになりました。

といいつつ、これはこれで、後日考えたいテーマ。本日は、このほか、「A 」(森達也監督)「パイパティローマ」(中江祐司監督)をdvdにて観賞。オウム真理教事件から10年以上がたっているんだなあとしみじみしました。

そんな一日。