山田あかねの一喜一憂日記

心に引っかかるテーマは前後の見境なく取材に行きます。映画、テレビ、本つくってます。

ヨン様の店を見てきた。(ゴシレ)



今日は、朝からヨン様の店「ゴシレ」が近隣のひとたちに、店内を公開するというので、デジカメもって行ってきた。写真は、入り口を俯瞰でとったもの。柵ごしなので、見にくいけど、入り口は、古い韓国の門ができているのね。



で、これが入り口。普段着の近所のひとたちが二階の個室へあがっていく。



で、これが一階の店内。黒がベースのシックな感じ。二階の個室は10コくらいあって、密談にいいかも。さらに、非公開だったけど、黒塗りの扉の向こうにVIPルームもあった。開店前から、人が集まったので、近所のひとたちからクレームが出たらしく、今日の見学会になったのだけど、なんだか、憂鬱な気分になった。というのは・・。 近所のマンションの住人と思われるひとたちが、店の案内のひとを取り囲み、つるし上げるようなことが起こっていたからだ。そのとき、聞こえてきたセリフ。「店を開く前に、近所のひとたちに挨拶するのが、当たり前だ。普通の日本人はやっているんですよ」

そうつめよっていたのは、かなり年配の女性だった。その女性たちの住んでいるマンションもほんの1,2年前にできたばかりなのである。しかも、その高層マンションに至っては、建設前に、反対運動が起こり、地下鉄の駅前でビラを配るひとがいたり、結構な騒動だった。しかし、結局、マンションは建設され、そこに新しい住民がやってきたわけである。

私だって、今のマンションに暮らして8年である。その前がどうだったのかもしらないし、新参者であることは確かなんだ。それなのに、少し後から来たひとたちについて、「挨拶がない」といったり、挙げ句の果てに、相手が韓国のひとだからといって、「普通の日本人は・・」なんて云うなんて、ずいぶんひどいなあと思ったのだった。

確かに、ここで暮らしている身にとっては、にぎやかな店ができるのは、迷惑なこともある。集まったひとがゴミを置いていったり、深夜まで騒いだりするからだ。でも、私はそれも仕方ないなーと思っている。だって、ここは都会なんですもの。うるさいけど、すごく便利だから住んでいるのであって、静かな暮らしを望むなら、都会を離れるしかないのではないかな。

もちろん、つるし上げをしていたのは、主に高齢のひとたちだったから、自分の意思で自由に引っ越すことができないのかもしれない。そして、実際、この後、ヨン様の店ができたことによって、大きな迷惑を被るかもしれない。だから、今のうちに厳しく云っておこうというのだろう。そうだとしても、とても悲しかった。ひとは自分の持っているものを守るの必死。少しでも価値が下がらないよう、他人をけ落とそうとするのだな。悲しい。わかっていても悲しい。

見学会を開く・・というだけでもずいぶん協力的だと思うけど、なんだか、傷ついた朝だった。