山田あかねの一喜一憂日記

心に引っかかるテーマは前後の見境なく取材に行きます。映画、テレビ、本つくってます。

凶暴な、あまりに凶暴な。



いきなりですけど、2000年にカナが8匹の子犬を出産したときの様子。蒸し暑い一日でしたから、犬のお母さんの写真でも見て下さい。(見てどうするのだ!)

雑誌に「女の武士道」というタイトルでエッセイを連載している関係で、時々、歴史モノを読む。現在、大佛次郎先生著「織田信長」を読んでいるのですが、これがなかなか、読み終わらない。というのは、あまりに残酷で、ひとがばたばた斬り殺され、しかも、串刺しやら火あぶりやら、首をはねられたりやらが、あまりに頻繁に日常の出来事としてでてくるので、気持ち悪くなってしまうのだった。

元々クールで残酷なつもりの自分であるが、気が弱い。高校生の頃、医学部志望であったが、フナの解剖だけでも、貧血し、原爆を記録したフィルムを見た時は、失神した。それくらい、よわっちい。ので、小説であっても、残虐なシーンはだめなんだよなあ。気持ち悪くなってしまう。

しかし、このような歴史小説を読んでいるとしみじみ、やはり、人類は進歩しているのではないかと思うのだ。世界ではまだまだ各地で戦争が行われているけど、少なくとも、私は、自害を勧められたり、張り付けにされる可能性はないだろう。

人間ってもともとが、凶暴で野蛮なのであって、それをなんとかかんとか、おさえたり、なだめすかしたりして今日があるような気がする。だから、凶暴なままのひとがいて、戦争大好きだったりしても不思議はないんだよなあ。ちょっと気を緩めたら、ひとの凶暴な本質が露見しても不思議はなく、生き物が生き延びるということは、相手を殺すということも含まれるのだな・・などということを、蒸し暑さのなかで、思うのだった。