山田あかねの一喜一憂日記

心に引っかかるテーマは前後の見境なく取材に行きます。映画、テレビ、本つくってます。

「すべては海になる」韓国で発売!



写真は、7月に韓国で出版になる、拙著「すべては海になる」の韓国版です。今日、韓国から届いた。

英語タイトルは、日本バージョンでは、「ALL TO THE SEA」なんだけど、韓国版では、「SEA MISSING YOU」となっている。
韓国の出版社、知識旅行社の社長、ユンさんが、つけてくれた。
「君に憧れてる海」にしていいですか?ってメールが来た。ユンさんを信頼しているので、すっかりお任せしている。「SEA MISSING YOU」もなかなかせつない感じがしていい。小説は、かなり過激な内容だけど、韓国のひとたちはどんな風に読んでくれるかな。楽しみだな。


韓国の出版社、知識旅行社のユン社長のことを少し書こう。写真は、韓国で発売中の、五木寛之さんの著書。(韓国語なので、タイトルわからない)。ユン社長とは、「ベイビーシャワー」を韓国で出版してくれたことが縁で知り合った。それを私がNONFIXという深夜のドキュメンタリーで番組にしたことから、何度か会うようになり、その真面目な人柄と出版業に向ける情熱、ていねいさにすっかり、ユンさんのファンになった。高校まで、本といえば、教科書しかないような環境で育ち、本を読む楽しさ、本のすばらしさに大学で出会ったと言っていた。出版業で身を立てると決心されてからも、日本と韓国を行き来し、日本の小説については、日本の編集者以上に詳しい。

そんなユンさんがもっとも好きな作家が五木寛之さん。ユンさん、その情熱を胸に直接、五木先生にアタックしたという。韓国にも例えば日本における文藝春秋、新潮社みたいな伝統ある大手出版もある。ユンさんの会社は、彼が始めた創立7,8年の、規模としては小さな会社だ。けれども、ユンさんの情熱により、巨匠、五木先生のほとんどの著作の韓国での出版権をユンさんの会社が持っているという。なんかわかる。ユンさんというのは、そういう人柄なんだよなあ。

自分の本に関しても、「まだ、韓国では早いかもしれない。けど、出版しておこうと思った」という直感だけで、日本でも無名の私の本を出してくれた。しかも二作とも。ありがたい話だ。今日は、ユンさんから小包が届き、自分の本以外にも、韓国で出版された日本の本を送ってくださった。うれしい。だが、しかし。私はハングルまったく読めないので、そのほかの本がいったいなにかわからないんですけどね・・。