山田あかねの一喜一憂日記

心に引っかかるテーマは前後の見境なく取材に行きます。映画、テレビ、本つくってます。

ドストに励まされ。

深夜に犬の散歩に行ったら、ものすごい数、蚊に刺されて恐ろしかった。

風邪が治ったからといって、生活態度が治るわけではなく、昨晩は、イギリスのテレビドラマ「刑事フロスト」というのを2本見た。(実は前の晩に2本みている。これで合計4本)。なんというか、割とオーソドックスな刑事物。特にファンとかそういうのではなく、ひとさまからちょっといただいて。

かような仕事をしているので、DVDとか本とかをいただくことは多い。すると見てしまうのだった。で、このDVDを見てから仕事したから、就寝は朝の7時半頃で、雀がちゅんちゅん鳴き始め、セミの声も聞こえるなか、暗幕をはってある寝室で安心して寝ました。

が、お昼には宅配便などが届き、起床。おかげで一日中眠かった。のろのろと仕事をし、夜は、山田太一さん脚本の「遠い國からきた男」という一ヶ月くらい前にオンエアされたテレビドラマを見た。久しぶりに山田太一さんドラマで、「ふむふむ、こういう展開なんだ」と思いつつ、最近のテレビドラマにしては、ゆっくりなテンポに少し驚く。だけど、もっともショックだったのは、もう少しで終わりってところで、録画が終わってた。二時間より長かったのかなあ。

うー。栗原小巻さんが「いや、帰りたくない」と言ったところでCM。それ以降は録画されていない。あんまりじゃないかー。栗原さんは70代の主婦の役ですよ。46年ぶりに再会した、仲代達也さん演じる、昔の恋人に向かって「いや、帰りたくない」って言ったんだ。おお、このあと、どういう展開にするっていうんだよお。

いや~気になる。気になるけど、どうしようもないので、DVDをやめて、これを書いてます。
70代まで生きたふたりの男性が、「どっちが幸せだったかわからないですよ」なんて言い合う。そうなのか、70代になってもそんなこと言うんだなあ。要するに、ずっと同じようにぐだぐだ言ってるうちに、消えるってことなんだろうなあ。しかし、結末が見たかった。(残念)。

あ、そうだ、今日は実は、「カラマーゾフの兄弟」その後について書こうと思ったんだよなあ。「カラマーゾフ」、直球の小説なんだなあとしみじみした。ひとはいかに生きるべきか…みたいなことが、延々真剣に語られていくわけです。宗教とは、キリスト教とは、国家とは…みたいなビッグなテーマを、登場人物全員がいろんな立場から語り合う。今の日本の小説では、めったにないよねえ、こういうの。文学賞に出してもきっとおちるであろう。

そして「カラマーゾフ」読んでると妙に元気になることを発見。なぜか。正論の連発で、がっかりしている暇がないからかもしれない。が、このあと、ロシアは共産主義革命が起こり、さらに、スターリンの支配でひどいことになっちゃって、さらにソ連は崩壊するわけだけど、その結末を知っていてもなお、当時のロシアの作家が(具体的にはドストが…省略だよ、露文出身だから…が、ドストじゃあ、マクドみたいじゃないか)、未来と人類に希望を持っていたんだなあとじわじわと感じられて、その心意気に勇気づけられるのかもしれない。だからってどうしたらいいのかわからないけど。

そんなわけで、夏休みのような日々です。永遠のね?