山田あかねの一喜一憂日記

心に引っかかるテーマは前後の見境なく取材に行きます。映画、テレビ、本つくってます。

ビギナーズラックのもろさ。

アメリカのことわざに、願い事をするときは気をつけよう、叶ってしまうからね…というのが確かありましたけど、しみじみ、願うことは叶い、叶わぬものは叶わぬと。いや、願ってもないことが叶うこともあるかもしれない。

テレビでも小説でも、大ヒットするもの、まったく新しい境地を開く作品っていうのが、10年に一度くらいの割合ででると思うけど、そういうのって、いろんな幸福な偶然が重なったものだろうなーと思う。テレビドラマで言えば、非常に新しい脚本があって、それを演出する才能がいて、さらにそれをくみ取って演技できる役者さんがいて、それに太鼓判押してゴーできる局Pがいて…という幸福な偶然が重ならないとそういうもんは生まれないと思う。

たまさか、人生に何度かそういうラッキーな番組に参加したことがあるけど、そういうのって一夜にしては生まれないよね。それぞれがそれぞれの分野でじーっとやってきたことが、幸運な出会いをする…という感じ。

いえ、なんでそんなこと言ってるかというと、新しいドラマのクールが始まって、いくつか見たので、でも、なかなか「斬新で面白いなー」と思えるものはなかったからでした。というか、そんなにしょっちゅう、たくさんあるわけないよね。なかでは「ガリレオ」がダントツに面白かったけど、でも、これは大変オーソドックスな作りで、手堅い作品だものね。腕のあるひと、経験のあるひとたちが、がっちり組んで作っている感じがしました。

ビギナーズラックというものがあるって、先日読んだ世界的ベストセラー(ちょっと古いけど)「アルケミスト」に書いてあった。たしかに、私も初めて競馬行ったとき、5万勝ったことあったし、たいてい、初めてやるものって、数字(視聴率)とったりする。でも、その数字の取り方って、しょせん「5万円レベル」でビギナーズラックって、きっと小さいんだろうと思う。

なにが言いたいかっていうと、ビギナーズラックは熟練の幸運には勝てないということかな。ようやく、風邪が治り、そんなことを考えた。

そんなわけで、真面目に働くしかないのだった。地道にねー。