山田あかねの一喜一憂日記

心に引っかかるテーマは前後の見境なく取材に行きます。映画、テレビ、本つくってます。

SATCで涙。


(写真はクリスピードーナッツとマンゴースムージー。ドーナツひとつ買ったら、おまけにもうひとつくれました。映画の始まる前に、自分を甘やかそうと思って、食べました。)

渋谷で「 SEX AND THE CITY」を見てきました。

映画単体としては、完成度の高いものではなかった。ヒットしているようだけど、それは、内容ではなくて、お祭りのようなものだろうな。テレビシリーズはホントに秀逸で感動的で、毎回、身をよじりながら見たけれど、映画にはそれほどのカタルシスも新しさもなかった。

ただ、キャリーやサマンサなど懐かしいメンバーに会えたことと、彼女たちが実際に年を重ねたままに描かれていたのは良かった。キャリーがすっぴんになるシーンがあるけど、「大丈夫なのか」とこっちが心配するくらい、メイクとると、老けていた。40歳だからね…。

老眼鏡が必要になったり、お腹が出たり、そういうリアリティは相変わらずしっかりしていたけど、ビッグが結婚式の直前に気持ちを変えたり、ちょっとあり得ない設定が多かったなあ。やっぱり映画だと、ハッピーエンドに持って行くしかなかったのかな。世界中で大ヒットしたのだから、文句をつけるひとはいないのかもしれないけど。でも、ちょっと残念だった。

かろうじて、サマンサだけが、50歳にして、男と別れ、自分らしい人生を歩むと決めたことは良かったけど、ディテールなかったし。他の三人は結局、「愛する男=夫」を見つけて、めでたし、めでたしとなった。うー、テレビシリーズでは、結婚ではなにも救われないことをわかって、シングルを通す彼女たちの生き方が、多くの共感を呼んだというのに、結局、結婚なの?とガクッと来た。

個人的な話題をひとつ。

ロケのへこみを背負いつつ、次の仕事をやっているわけだけど、いろいろイヤになって、死んでしまいたい…(割とすぐそう思うのだが)、と思っていたら、一通のメールに救われた。自分の本を読んでくれて、自分の演出に参加してくれた女子から、思いのこもったメールが来た。自分の書いたものをこれほど、シンパシー感じて読んでくれたんだと思ったら、ふいに涙が出た。地下鉄のなかだったけど、恥ずかしげもなく、泣きました。

こういう読者がいてくれるだけで、自分もまだ、生きている意味があるんじゃないかと思えて、泣ける。そのあと、SATCを見に行ったんだけど、「あんまり面白くなかった」と言いつつ、結構映画でも泣きました。泣き所は、ひとりぼっちのときに女友達が助けに来てくれるところとか、キャリーが自分の体験を乗り越えて、書いていくことで再生していくところとか。

泣けたよ。

ちょっと、十代みたいに精神が不安定です。

けど、めげずに先に進まないと。迷ったり、泣いたりしている暇はない。今ある仕事をちゃんとやろう。

一通のメールに救われるように、ひとつの映画、ひとつの小説に救われるひとだっているはず。そういうもんが作れたら、あとは、もう、なにもいらないっす。