先日読んだ「家族の終わりに」(リチャード・イェーツ著)のなかから、秀逸だなーと思った文章。
「泣くときに大切なことは、それがお涙ちょうだいの猿芝居になる前にやめることだ。悲嘆にくれるとき大切なのは、それがまだ本物のうちに、まだ意味のあるうちに断ち切ることだろう。なぜなら、それはあまりに腐敗しやすいからである。それに身を任せれば、人はすぐに自分の涙を美化するようになり、悲しげな、感傷的な笑みを浮かべて、ホイーラー夫妻(注:妻が自殺したばかりの若い夫婦)のことを話すようになってしまい、しまいには、フランク(残された夫)には勇気があるなどと、言い出すのだ。そういうことになったら、いったい、何が残るのか?
涙と悲しみについての、まったく正しい指摘…。最近、涙腺弱いので、つい、涙に身を任せたくなる。でも、甘えちゃだめだね。そうやって、深い「愚」の沼にはまっていく。そこにはまらないように、厳しくゆきたいです。
今日は、とてもうれしいこと、ふたつありました。ひとつは、もうすぐ新刊でること。あした、もらえるみたいだっ。11月10日発売じゃー@講談社。もうひとつは、まだ、来年の仕事だけど、いい感じのものが書けそうな予感なのだー。
しゃーわせ、しゃーわせ。…首痛いけど。
