山田あかねの一喜一憂日記

心に引っかかるテーマは前後の見境なく取材に行きます。映画、テレビ、本つくってます。

超能力について。

相変わらず、今頃、「HEROES」のシーズン1を見ているのですが、いろいろ考えるところあって。

このドラマの登場人物は、それぞれ特殊能力(=超能力)を持っている。空を飛べるとか、ひとの心が読めるとか、透明人間になれるとか、どんなに怪我しても死なないとか…。DNAが突然変異して、そうなったようですが、よおおく考えると、特殊能力を持った人…というのは、実は別の形ですでに存在しているわけで。

例えば、物語を作る能力にたけているひとは、作家になったり監督になったりするし、絶対音感を持ち、曲作りにたけているひとは作曲家として成功しているだろうし、経営がうまければ社長に、科学に優れていれば、科学者や発明家に…などなど、それぞれの能力を生かして、成功者になったり、お金持ちになったりしているわけだ。

「空を飛べる」という能力があった場合、交通費がただになるなどの得点はあるけど、それだけかもしれない。あるいは、「空を飛べる」ことを芸として見せる…という方法もあるかもしれないけど、まあ、そんなに使い道はないよなあ。

で、「HEROES」では、かようないろんな特殊能力、子どもの頃に、一度は夢みるような種類の能力を持った「新しいタイプの人類」が、世界各地で生まれるわけですが、これまでのヒーローものと違うのは、彼らの闘う敵が、彼ら自身であること。

絶対的悪とか、テロリストが敵なのではなく、特殊能力を持った者のうち、悪意を持っている者だったり、悪意はないけど、特殊能力を集め過ぎた結果、自爆し、それがまわりを巻き込む大惨事なる者だったりが敵になる…という設定になっている。

汝の敵は汝自身って感じ。ここらへんは、とても示唆的で面白いと思うけど、何しろ、特殊能力者がいろいろいて、彼らのバリエーションと生活を細かく見せられていくので、時々飽きる。でも、見ちゃうけど…。

特殊能力を持っているひとは、神にも悪魔にもなりうるってことと、それでも、多くのひとが、特殊能力を持ったひとに憧れるんだなーってこと。

特殊能力を持った人の話って人気あるんだよね。魔法使いとか。気持ちわかるけど。どちらかというと、自分は普通のひとの小さな悩みについて考える方が好きだから、なんだけど。

でも、当分、「HEROES」見るけどね。