山田あかねの一喜一憂日記

心に引っかかるテーマは前後の見境なく取材に行きます。映画、テレビ、本つくってます。

映画「そんな彼なら捨てちゃえば」

渋谷にて、映画「そんな彼なら捨てちゃえば」を見る。

テレビドラマ「セックス&ザシティ」の脚本チームが作った…と、パンフレットにあった。確かにテーマは同じようなもの。自分は、原作をずいぶん前に読んだ記憶がある。アメリカ・バルチモアに暮らす20代、30代の女性たちの恋愛と結婚を巡る群像劇。端的に言えば、テレビドラマである。テレビの2時間ドラマでも充分かもしれないし(それにしてはキャストが豪華だけど…)、どころか、日本だったら、このままテレビドラマにしたら、いまどき、企画通らないかもしれない。それくらい、シンプルな作り。

が。

じゃ、つまらなかったかと言えば、私は充分楽しめたし、好きな映画だ。たとえば、昨日見た、「湖のほとりで」もテレビドラマっぽかったけど、どっちが好きと言われたら、「捨てちゃえば」のほうが好きだな。まあ、サスペンスより恋愛ものが好き…という基本があるかもしれない。

「SATC」より辛らつ度は低いけど、そこそこ良くできているし、モテない女の痛ぶりも結構きつかった。が、最後はみんなそれなりにハッピーにまとめてあるのは、もしや、ハリウッド映画のほうが、テレビドラマ(特にペイテレビ)よりもすでに保守的になっているのだろうか。

時々読むコラムのひとが、ハリウッド映画では、もはや、「貧乏人=いいひと」としてしか描けないと書いていたけど、そういう空気はあるかもしれない。世界中に気を遣い、誰も傷つかない作品じゃないとなかなか企画が通らないのだろうか。

今日の映画でいえば、モテない女に普通あの展開はないよなあ…。とかいろいろ考えてしまった。そして、いったん、恋愛の市場から出てみると、なんてほほえましい、楽しい世界だったんだろうって思った。今では昔を懐かしむように見ることができる。その渦中にいたときは、それがすべて、それが世界の中心、そのために、命を削っていたというのに、いったん外に出てみると、外に出るまではそのマーケットにいることの楽しさがわからなかったんだなーと思う。年寄りか、自分。

そんなわけで、いろいろやらないといけないことあるのに、ついつい映画見てます。今日もアフリカ旅行のための服をですね、ユニクロとGAPに買いに行きました。結局全部ユニクロで買ってしまった。だって、夏服がびっくりするほど安いんだもん。いいや、これで…と思った。

明日から新しい一週間。目を覚ましていろいろしなくては。