山田あかねの一喜一憂日記

心に引っかかるテーマは前後の見境なく取材に行きます。映画、テレビ、本つくってます。

spank page

今日は、spank pageのライブに渋谷のクアトロまで行ってきた。

ライブとか久しぶりでした。なぜに、出かけたかというと、このバンドのインディーズ時代の名曲「不器用な情景」が、実は、自分の映画の主題歌になっているのだった。なんとも言えない、せつなさ満点の曲なのである。しかも、作詞作曲を手がける仲手川さんの声ときたら……100万人にひとり!って感じの、透明な特別な声なのだ。

このバンドを知ったのは、春の初めのころで、彼らの楽曲をいくつか聞いて、「不器用な情景」を主題歌にさせてもらうことを決めた。映画のロケに行く途中、何度もipodで聞いていた。なので、今でもこの曲を聴くと、ちょっと泣きそうになる。自分の映画の世界観にとてもぴったりなんだよな。

今日のライブには、後輩で音楽好きで、実はバンドもやっている、Hくんを同行した。辛口のHくんがどう評価するか気になったのであった。ライブが終わり、Hくんの顔を見たら、「すげえ、よかったす」とべた褒め。「気に入りました。売れそうじゃないですか」と大変高い評価をもらった。すると、我がことのようにうれしかった。

このライブでの、仲手川氏のトークがまた、とても良かった。開始早々の発言が「いやなことばっかりの毎日ですけど…」である。ちょっとうつむき加減でそんなことを言うものだから、とてもしびれた。これだけ書くと、とてもネガティブに聞こえるかもしれないけど、そうじゃないんだな。共感できる、後ろ向き加減。

自分も一見、前向きな人格を気取っているけど、書いている本や映画を見てもらえばわかるように、基本は、悲観主義、基本は、後ろ向きである。「明るくって、超ポジティブ!」な人びとにいつも気後れしている自分である。だから、今日のライブみたいな、トークのたびにくすっとくるような感じはとても好き。とても楽しめました。

ライブのあとは、同行したHくん、もうひとりの映画のスタッフのHくんと三人で渋谷の居酒屋。勧誘されるままに入った店は、となりが合コン中で、非常にうるさかった。でも、楽しい一夜であった。

仕事はもちろん、しています。