山田あかねの一喜一憂日記

心に引っかかるテーマは前後の見境なく取材に行きます。映画、テレビ、本つくってます。

ネットがあって良かったんだ。

いろいろあって、多少気分は落ちておりますが、急に気づいたことを。

自分もブログをやったり、ツイッターやったりしていますが、誰でも発言できて、誰でも見られるメディアができて本当に良かったと思う。…というか、インターネットがないままで、今くらいメディアが肥大化していたら、本当の情報ってほとんど伝わらないままになってしまっていたんじゃないかな。

世界は市場経済が席巻しているから、マーケットの真実が、世界の真実になってしまう。商売になる大きな声の前に、小さな声は全部消されちゃう。先日、新聞を読んでいたら、出版不況深刻って書いてあって、本も雑誌も売り上げが落ちている…でも、一方で、村上春樹さんの「IQ84」はミリオンセラーになっていた。つまり、ものすごく売れる物と全然売れない物の格差が(お…今ってなんでも「格差」だけど…)どんどん広がっている。一度売れると拍車がついて、そればっかり売れるようになる。この世で小説といったら、「IQ84」のことになる。

今みたいにネットがなかったら、大きな声しか聞こえないことになっていたと思う。というか、そういう世界だからこそ、ブログはじめ、たくさんのひとが、自分の意見を言える場所がどーしても必要で、だからこそ、その分野が急成長をしたんだじゃないかな。マーケット至上主義とネットの隆盛って実は根っこのところでつながっているのかもしれないなー。

なんでそんなことを思ったかと言ったら、さっき「ちきりん」さんの社会派ブログを読んだから、ずいぶんまえからこのブログのファンで欠かさず読んでいたんだけど、ちきりんさんって、ふだんは外資系の会社員らしく、顔出しNGの方。ジャーナリストってわけじゃない。でも、すごく面白い。もし、ネットがなかったら、こういう存在のしかたってできなかったよなあ。(まあ、ちきりんさんは、月40万ビューだから、充分マーケット至上主義でも勝ち抜けるけどさ…)そして、そういう記事を読めるチャンスが少なかったんじゃないかと。

新聞やテレビはすでに権力を握ってしまっていたからなー。(今はすでに崩壊が始まっているけど)。ああ、ネットがあって良かった…というお話です。ちょっと気分が落下していたのですが、ちきりんさんの記事をまとめて読んだら、気持ちが楽になりました。今、自分が傷ついていることもひとつの事象として冷静に捉えられるし、乗り越えていけるなーと。

そんなわけで、あがったりさがったりの毎日です。