山田あかねの一喜一憂日記

心に引っかかるテーマは前後の見境なく取材に行きます。映画、テレビ、本つくってます。

All to the sea.

日々、働いているけど、映画祭ネタをもう少し。



これは、映画「すべては海になる All to the sea」の海外用のポスター。

なんか、いいでしょ。日本のより、もしかして、こっちのが良かったんじゃないか…。



で、こっちが、ドービル・アジア映画祭のポスター。袈裟をかぶって、自転車に乗っているひと、日本ではそんなにいないと思うけど、ヨーロッパの人びとにとっては、これが「アジア」のイメージなんだろうな…。

だから、海外の映画祭を狙って、映画を作っているひとは、あえて「日本的」「アジア的」な風景や、物語をつくる。そっちのが海外では受けるし、賞の対象になりやすいからだそうだ。以前、インタビューした、K監督(海外の映画祭での受賞歴あり)は、言ってた。意識して作っていると。

へえ、そういうもんか……好きなものとか、作りたいものを作るのではなくて、“海外で受ける”ことを前提にするのか…へえ、って子供のように驚いたのだった。しかし、現在のマーケット原理主義社会のなかでは、「受けなければゼロ」だから、そっちのが正しい作品作りなのかもしれないなー。

知り合いの売れっ子脚本家も、テレビの脚本家とはサービス業である…って宣言していたもんな…。

そういうことにですね、無自覚でやってきてしまった自分であった…それゆえ、苦労も多かったけど、初めての海外では、あえて日本的でもなく…だれも着物きてないし…いわゆる日本の田舎の風景ないし…戦争の話でもないけど…結構、受けてた。だから、いいことにする。撮りたいものを撮るのだ-。

閑話休題。

今日は、ロケで、いろんな面白い話が聞けてよかったんだよ。なかでも、芸術家にとって作品を作るってことはどんなことか…ということをですね、某大学の先生に話してもらって、とてもじんと来ました。

今月いっぱいは、テレビの仕事に邁進しますけれども、4月から、自分の作品作りに戻りたいと思う。この2ヶ月でかなり頑張って、映画であけたアナを塞いでいる。チャイコフスキーみたいに、パトロンがいたらいいけど、そうじゃないから、頑張ってはたらくのだー。

パリから帰りの飛行機で、「マイレージ・マイライフ」という映画を見た。この感想も書きたいけど、また、後日。