山田あかねの一喜一憂日記

心に引っかかるテーマは前後の見境なく取材に行きます。映画、テレビ、本つくってます。

イギリス犬の旅。最初のゴールデンレトリーバー

そんなわけで、イギリス犬の旅に戻ります。

パリからユーロスターでロンドンに入り、一番最初に行ったのが、ハロッズの犬売り場でした。



ご存知、老舗デパートです。

ハロッズの犬売り場でも、犬を売っていると聞き、参考までに出かけました。



こちらは犬の食器売り場。かわいらしいのがたくさんあって、さすがです。



こちらはベッド売り場。なにもかもが充実してました。

実際に犬も売っていました。しかし、撮影禁止。

日本のペットショップなどとは違って、数頭が広さ3畳ほどのガラス張りの部屋にいます。しかも、お客さんが、ガラスをたたいて、犬を刺激したりできないように、ガラスの前に柵があり、かなり遠巻きにしか、犬を見ることができません。犬たちは、見られているとは知らない感じでゆったりすごしていました。

一頭1500ポンドくらいで、高価ですが、さすがイギリス、(というか、ハロッズ?)、犬たちにストレスを与えないような売り方に感心しました。(だから、むやみに写真も撮れないんですね)。

ハロッズで感心したあと、向かったのが、ケネルクラブです。由緒あるイギリスの犬の血統を扱うところ。



外景からして、立派です。



ゴールデンレトリーバーの歴史を調べるために立ち寄ったので、図書室に伺いました。

ここ、全部、犬の本が並んでいるんです。ロンドンで犬のことを調べようと思ったら、ケネルクラブの図書室、充実しています。



こんなかわいい犬の本もありました。

そして、ここは全部、ゴールデンレトリーバーに関する本です。



そして、ケネルクラブの方にお願いして、貴重な古書を見せていただきました。

どうやら、この本に、「最初のゴールデンレトリーバー」について書かれているそうです。




本を開くと…



ありました!写真もある。



これが、最初のゴールデンレトリーバーの親である、「イエローレトリーバー」のノース!

拡大してみましょう。



確かにゴールデンのたたずまいがある。

そして、これが最初のゴールデンレトリーバーです!



1868年、スコットランドのツイードマスという貴族が、イエローレトリーバーのノースとウォータースパニエルのベルを交配して、4頭の子犬を得ました。

これが、のちに「ゴールデンレトリーバー」と呼ばれる犬の始祖であります。

この絵は、そのうちの一頭、Cowslipです。

うひゃーすでに、立派にゴールデンですよね。

この犬たちのDNAが流れ、流れて150年近い年月を経て、私のもとにやってきたわけです。

カナ、ミニという最高にかわいい親子として…。

あー絶対、彼らが生まれた場所に行かなくっちゃ。

そう決意を新たにしました。

ゴールデンレトリーバー発祥の地は、スコットランドの山奥、グシカンという場所です。

インバネス空港から車で3時間かかるという田舎街。天気予報によると零下20度の極寒の地です。

しかも、雪のため、空港は閉鎖中。

どうなる、わたし?

と思いつつ、ミニが呼んでいる、カナが行けって言っている…そう感じて、ロンドンをあとにしたのでした。

こうして、スコットランドへ向けての本格的な旅が始まりました。

同行者は、イギリス在住30年の敏腕コーディネーターのOさんです。

彼女がいなかったら、短時間で、こんなに充実した、犬の旅は不可能であったでしょう。

テレビの仕事をやってきてよかったと心から思った瞬間でした。

では、スコットランドの旅は、また、次回に。