山田あかねの一喜一憂日記

心に引っかかるテーマは前後の見境なく取材に行きます。映画、テレビ、本つくってます。

<わたし>を生きる

今日は新刊書の紹介です。

友人のジャーナリスト、島崎今日子さんから、新刊が送られて来ました。



アエラで連載中の「現代の肖像」のなかから、島崎さんがインタビューした女性16人をセレクトしたもの。

上野千鶴子さんあり、長与千種さんあり、本谷有希子さんありと、バリエーションにとんでいる。

バリエーションにとんでいる…といっても、さすが、島崎さん、ここに掲載された16人の女性たちは、年齢も仕事も生き方も全然違うけれども、どこか似た部分がある。

言葉にするのはむずかしいけど、どこか同じ匂いがする。

ひとことでまとめるのは気がひけるけど、ある種の強さ、潔さをもった女性たちだ。

それはたぶん、この本の著者の島崎さんに似ている。

島崎さん自身、しっかり大地に足を踏みしめたような強さと、そよ風にゆらぐ葉っぱみたいなかろやかさを持ったひとだ。

そして、とても親しみやすい。

島崎さんと初めて会ったのは、著名で精力的な女性たちが集まる会だった。

ひとみしりであり、気後れすることの多い自分に、昨日からの知り合いみたいに気軽に声をかけてくれた。その笑顔に気持ちをほぐされた。

すーっとひとのふところにはいるというか、安心させる雰囲気を持った方なのだ。だから、多分、この本にのっている女性たちも、島崎さんの前では、自然と心を開いているのだと思う。

インタビューというのは、する相手によって、得られる答えが変わってくるものだから。

…というわけで、元気のないとき、友だちと話したい時などに開くとよい本です。

ここではいろんな分野のいろんな年齢の女性たちが、気持ちを開いて待っていてくれる。そして、人生の秘訣やら、仕事のコツなんかをちょろりと語っていてくれる。

感心したり、尊敬したり、思いの外、弱い部分を知って、ほっとしたり…。

そんな力強い、女友達みたいな本です。