山田あかねの一喜一憂日記

心に引っかかるテーマは前後の見境なく取材に行きます。映画、テレビ、本つくってます。

丸山正樹著「デフ・ヴォイス」



今日は、友だちの本の紹介です。

丸山正樹さんの「デフ・ヴォイス」

7月23日、文藝春秋より刊行です。

今期の「松本清張賞」の最終候補作。惜しくも受賞は逃したけれど、このままにしておくのはもったいないと…編集部が考えて、出版されたのだと思う。

(そういうことって、これまでにも何度か聞いているし)。

手話通訳が主人公の物語。松本清張賞だから、事件ものかな。

実はまだ、読んでおりません。

著者の丸山さんとは、アルゴピクチャーズという映画会社で知りあった。今を去ること15年近く前。

当時、自分は、テレビの仕事をしながらも、「このままでいいのか」という思いで、シナリオを書いたり、小説を書いたりしていました。

その頃、アルゴで若手のシナリオライターを集めて、毎月1度、企画会議があって、そのメンバーとして、丸山さんと知りあった。

他には、シナリオライターになった、江良至氏、安倍徹男氏がいた。

あれから、長い年月が流れ、丸山さんもまた、小説家になりました。

丸山さんとは大学もいっしょで、同じく映画好きだったので、いろんな話をいっぱいしました。不良な自分とちがって、丸山さんは、一途でまじめな人柄。そのまじめさで、この業界を生きていくのは、きっとたいへんだったと思う。

でも、初志を貫いて、本を出した。

本当によかったと思う。

自分も苦労しているから、本を出せたときの喜びが、ものすごーくわかるのだ。

本屋にいけば、新刊書があふれているけど、でも、一冊の本を出すことは、本当に、本当にたいへんなことなんだ。そこにたどり着くまでの気の遠くなるような努力の日々。

そして、努力したからといって、報われる保証なんて全然ないってこと…。

だから、素直に祝福したい。

おめでとう、丸山さん。

これから、作家人生の始まりですね。

そういう意味ではライバルかもしれないけど、そんな風にはやっぱり思えない。

友だちが…頑張ってきたひとが、なにかになるのを見るのは、いつもうれしいことだからだ。

明日で仕事が一段落つくので、これからゆっくり読みたいと思う。

みなさまもぜひ、一冊!

(手話通訳という設定は、なかなか珍しい。しかも、事件もの。映像原作を探している方はオススメなんじゃないかな…)