山田あかねの一喜一憂日記

心に引っかかるテーマは前後の見境なく取材に行きます。映画、テレビ、本つくってます。

犬にもひとにも。

ロンドン14日目。

ちょうど2週間ってことになりますね。

気候にも街のしきたりにもやや慣れてきました。

東京よりぐっと寒いですが、到着すぐに風邪をひいたせいか、今では寒さにだいぶ慣れました。

先週は、シャツ+セーター+ダウン…という出で立ちでしたが、今は、Tシャツにパーカー+ダウンとか、セーターだけとか、一枚着るものを減らしました。

街のしきたりとは、エスカレーターに乗ったら、右側に立つとか、横断歩道の渡り方とかなんかです。

なかでも、いつも厳しいなあと思うのは、すべてが「重い」ということです。

玄関のドアなんか、鍵が開いても、気合いをいれないと重くて開けられません。電子レンジのドアだって重いし。

この間など、スープのパックを開けるのひと苦労しました。

女性も含め、こちらのひとはみんな力持ちなんだと感心しています。年とったらたいへんだろうなあ。

そんなわけで、今日は学校のあと、いつものアニマルホームへ行きまして、2時間ほど働いてきました。

2頭の犬のお散歩…ジャックラッセルのパッチと、ビーグルのチャリー、そして、ハスキーのニキータのソシアライズ、イヌたちのお皿洗いなどをしました。

新撮の写真が一枚もないので、とりあえず、愛らしいパッチを。



帰りにクリスピードーナッツが売っていたので思わず買ってしまいました。



わりかと味は日本と同じでした。



そんなわけで、ボランティアもだいぶ慣れました。犬たちにもだいぶ覚えてもらったし、スタッフも少しずつ顔見知りになってきました。

焦らず、少しずつ、理解していこうと思っています。

でもねー、これが性(さが)というものでしょうか。

ボランティアとして働いていても、「あーこのひとのインタビューしたいな」とか、「このシーンは改めて撮らせてもらおう」とか、すぐに構成を考えてしまうんですねー。

例えば、毎日、donationーー寄付というか、いろんな物品が届くんです。ドッグフードや犬のベッド、食器、薬、ブラシなどなど。

たいていが中古なんですけど、それをスタッフが仕分けするんです。今日来た寄付には、猫用のピンクのベッドがあったんだけど、宝石みたいなものがついて、キラキラしてる。

でも、洗濯してなくて、けっこう汚れてました。結局洗って使うことになったけど、陶器のボールは割れると危険ということで、ゴミ箱へ。フードも賞味期限や粒の大きさを見極めて、けっこう捨てられてました。

そういう仕分けのシーンなども撮っておきたいよね。

けど、毎回感心するのが、毎日たくさんのボランティアが来ることです。みんな、無料で(当然だけど)、動物の世話をしにやってくるのね。

よく会う高校生の男子は、私がお皿を洗っていたら、すすんで拭いてくれるし、犬の部屋の掃除もする。

なかには散歩オンリー、ふれあいオンリーのひともいるけど、このパワーがすごいなと。

ボランティアの存在と寄付がなければ、アニマルレスキューを成立させるのはすごく難しいと思う。

私の英語の先生もここから猫をもらったそうだけど、毎年、定額の寄付もしているといってた。

特にリッチなひとでなくても、動物のために…って寄付するのが、結構「ふつうのこと」になっているのがいいなと思った。

そういうことをですね、ちゃんとフォローしていきたい。撮影していきたい。

でも、今は、修行中だから、もう少しなじんでから、始めたいと思う。

犬の係のトップの男性は、犬の心理学をアメリカで専攻してきているし、女性のトップは20代のすごくかわいらしいひと。でも、力もあって、一日じゅう、テキパキ働いてる。

みんな、とても気持ちのいいひとたち。

捨てられた動物に優しいひとたちなので、放射能に汚染された国からきた、何の資格もなく、英語も下手な私にもすごく優しいんだよね。

動物にやさしいひとは、人間にもやさしいはず。

そんなわけで、日々、学んでおります。