山田あかねの一喜一憂日記

心に引っかかるテーマは前後の見境なく取材に行きます。映画、テレビ、本つくってます。

捨て犬のゆくえとクリスマスプディング

ロンドン50日目。

今日はアニマルホームに午後から行った。

午後に行くと、あんまり仕事がない。部屋掃除も散歩も終わってる。もっと早く行けたらいいけど、朝、起きられなくて…。

今日、どうしても行きたかったのは、26日にホームにやってきた、タミーと名付けられた、ボーダーコリーがどうなったか、知りたかったからである。

マイクロチップが入っていたし、怯えてはいたけど、汚れてもいなかったから、迷子になったばかりで、飼い主が見つかる可能性は高かった。

なので、もし、飼い主が現れたら、その瞬間…感動の再会の瞬間を撮りたかった。(許可してもらえるかどうかは別として)。

もし、飼い主が現れない場合、ホームに慣れて行く様子を撮りたかった。

どちらの場合も撮りたかったので、また、出かけたわけだ。

…結果は…。

残念ながら、もう、タミーの姿はなかった。

スティーブさんという、タミーがやってきた日にもいた、スタッフに尋ねると、その日のうちに飼い主がやってきて、つれて帰ったという。マーケットで買い物をしている間に犬が迷子になったらしい。

そうか。もう、タミーはいないのか。

ちょっとがっかりしたけど、がっかりすべきじゃない。

すぐに飼い主にあえてよかったんだ。

もし、自分が同じ立場なら、自分の犬が迷子になってしまったら、そりゃあもう心配で生きた心地はしないだろう。誰かが保護してくれたことがわかったら、なにをおいても飛んで行く。どんな仕事もキャンセルしていくだろう。

だから、良かったんだ。タミーだって、すごく心細そうな顔してたもんな。

…そんなわけで、一犬落着!

…と思ったら、今日も午後に一頭、犬が保護されてきた。これは全然撮らしてもらえなかったけど、この子もかわいい犬だった。

イギリスみたいに犬を愛するひとがいっぱいいる国でもこのように頻繁に迷い犬がいるんだな。逃げ出したり、迷子になったりするのであって、意図的に捨てるのとはちがうのかもしれないけど…。

そんなわけで、夕方帰ってきた。ので、ちがう話題をもう一つ。

先日、クリスマスプディングなるお菓子を大家さんからいただいた。

イギリス人がクリスマスに必ず食べるというケーキである。



箱から出すとこんな感じのプラスチックの容器に入っている。



お皿にあけてみた。



ふむ。いわゆる、濃いめのフルーツケーキである。



ぎっしりって感じで洋酒付けされたフルーツ、レーズンとかアプリコット(?)とかがふんだんに入っている。

映画やテレビだと、これにブランデーをかけて、火をつけたりしている。

食べるときは、生クリームかアイスクリームなどを添えているのも見たことがある。

さっそく、試食した。

ふうむ。なかなか濃厚。でも、甘すぎず、思ったより美味しい(しつれい)。

イギリスのクリスマスはターキーとクリスマスプディング…というのが伝統的らしいけど、もはや、みんながみんなそれを守っているわけでもないらしい。

イギリス人は日曜日にはローストビーフを食べる…とかいうのも、過去のお話みたいだし。

もっとも、日本だって、おせち料理を一から手作りする人もいれば、お雑煮すら食べないひともいるだろうから、そこらへんは、近代化された国の住民はみんな同じようなものだろう。

そんなわけで、初めてのクリスマスプディング体験でした。

もうひとつのイギリス食、マーマイト(パンに塗る、すごい匂いのするもの)についても、いずれ、報告したいと思います。