山田あかねの一喜一憂日記

心に引っかかるテーマは前後の見境なく取材に行きます。映画、テレビ、本つくってます。

迷い犬に会いました。

相変わらず、あーこれからどうしよう…何をしよう…と迷いながら生きております。

ひとつのテーマとして、捨て犬や猫のために何かしたい…という思いがありまして、でも、自分は、演出や物書きの仕事はできるけど、具体的に捨て犬施設を作ったりなんて、できないんじゃないか、と思っておりました。

が。

先日、脚本家連盟から送られてきた「脚本家ニュース」を読んでいたら、小山内美江子さんの記事がありました。

小山内美江子さんと言えば、「三年B組金八先生」の脚本家でいらっしゃいます。(他にもたくさんの名作を書かれています)

その小山内さん、95年にNPO法人「JHP・学校を作る会」を立ち上げ、これまでに、カンボジアに275棟もの学校を建設されているそうです。

275棟! すごいです。

それはもちろん、小山内さんほどの売れっ子脚本家であれば、そういうこともできるのかもしれません。

けれども、そういうことじゃなくて、やはり、心意気のすごさに注目したいです。

つまり、脚本家であっても、学校建設までやる…ってことです。

先日まで、ロンドンにて、捨て犬猫施設でボランティアしてきましたけど、こんな施設、日本にもあったらいいなと思いますが、どっから手をつけていいかわかりません。

でもさ。

やるひとがいて、できることがあるんだよね。

しょせん、自分は物書きと演出しかできないし…とか言ってても先に進まないよね。

なぜ、こんなことを書いているかというと、今日、駒場に芝居を見に行きまして、(劇団「ハイバイ」の「ある女」…とっても面白かったです。詳細は明日書きます)、その帰り道、一頭の迷い犬を見たからです。

品のいいラブラドールが、捨て犬として、警察に連れて行かれるところでした。飼い主が見つからなければ、2週間ほどで命を亡くしてしまうでしょう。

ここがもし、ロンドンなら、私はあの犬を私の働いていたアニマルホームに連れて行きます。そしたら、飼い主が現れなくても、新しい飼い主を見つけることができるし、ずっと生きることができる。

でも、日本だと、本当にすぐ殺されてしまう。

とても素直ないい犬でした。

とりあえず、飼い主が現れなかったとき、私が引き受けるから連絡してほしいと警察の人に名刺を渡して頼みました。ほっておけなかった。

でも、自分で飼えるのは、せいぜい2頭まで。そこから先は無理。

だからって、具体的にどうしたらいいかってわかんないよ。

…この先、小説も書きたいし、映画も撮りたいし、テレビでもやりたいことあるし。いろいろあるけど、犬も助けなくっちゃ…って考えると、ぐるぐるしちゃいます。

そんなとき、小山内美江子さんの記事を読み、およそ15年で275棟も学校を作った……、その事実に励まされました。

自分がやればいい。動けばいい。

それだけのシンプルなことだよね。

そんなことを思う夜であります。

今日、出会ったあの迷い犬、ちゃんと家に帰れますように。

追加。

今朝、目黒警察の人から電話があって、迷い犬(ラブラドール)は無事、飼い主さんのところへ帰ったそう。

よかったー!

ちゃんと連絡してくれた、目黒警察のひとに感謝。

(飼い主が見つかっても、見つからなくても、無視されるんじゃないかと思っていた。失礼しました)