山田あかねの一喜一憂日記

心に引っかかるテーマは前後の見境なく取材に行きます。映画、テレビ、本つくってます。

あなたの夢の仕事は?

年内最後の英会話教室に行く。

もともと、なんで今更突然、英会話をやっているかといえば、ある仕事のとき、英語がちゃんとできないばかりに、たいへん理不尽な気持ちになったので、そんなことに二度とならないように、できることはやっておこうと思った次第。それと、恥ずかしげもなく言えば、自分で映画撮って、それが海外の映画祭とか行ったとき、自分で説明できないとさぞや口惜しいだろうと思ったので、通い始めた。(ちと恥ずかしい)。

で、まあ、ここ半年くらい週一で通っていて、だんだんマシにはなってきた。(もちろん、全然まだまだだけど)。そんでもって、今日は、自分の夢の仕事について語って下さいというのがテーマだった。夢の仕事ねえ…。わたしはとても現実的なので、夢の仕事って、作家と映画監督しか浮かばない。もっと、大企業のceoとかアメリカ大統領とか言えばよかったのか。でも、全然そういうものに興味ないし。ロシアの富豪の奥さんとか?でも、それって仕事じゃないし。

で、自分は作家としては、たいしたもんでもないけど、一応5冊も本出せてるから、叶ったと言えなくもないので、自分の夢の仕事は、映画監督です、と言っておいた。

英会話の先生は、当然、「夢の仕事」として、映画監督をとらえる。目の前のいい年をした女性が今更、映画監督になんてなれっこないと思っているわけだ。別に悪気なくて。それで、「ちょっと想像してみて、もしもあなたが監督になったら、どんな映画を撮る?」と楽しそうに聞いてくる。相手はあくまで「夢」と思ってるけど、こっちにしてみると、夢だけど現実なので、なかなか会話がかみ合わないっていうか、つい、リアルなことを話してしまう。

先生も先生で、「一日20時間撮影になったらどうする?」とか奇妙なことを聞いてくる。「そういう日もあるでしょうね」と言っても、「そんな仕事、いやになるはず」なんて言われるから、「じゃあ、プロデューサーと相談する」などと応え、あくまで会話の練習なのに、妙にあアツくなってしまう自分がかわいい。

聞けば、この先生も一時は、某キー局で通訳のアルバイトをしていたそうで、その時の過酷な労働条件をしっかり覚えていて、「マスコミの仕事は、二度とイヤ」と考えているそうで、だったら、さきほどの質問もうなずける。しばし、テレビの仕事の話で盛り上がった。

そして、しみじみ、思ったのだった。自分は、やりたいことの近くにいられて良かったなーと。
「夢の仕事」と「現実」がそんなに離れていないなーと思ったわけです。そもそも、その質問、高校生や大学生相手のものだよなー。冷静に考えてみると、普通のサラリーマンだって生徒にいるだろうし、そういうときはどんな話をするんだろう。案外、「サッカーの選手になって、ワールドカップ行きたい」なんてことを話すのかなー。

とはいえ、楽しい時間だった。